院長ブログ

虚血性疾患4

2019.12.15

心筋梗塞と脳梗塞は、血栓がどこに詰まるかの違いであって、根は同じ病気『血栓性虚血性疾患』である。
一般の医学では微小血栓が原因だとはまったく思われていない疾患のなかにも、実はこれに該当する疾患は相当多いはずだと僕は踏んでいる。
以前のブログに、「ハメマラ」について書いたが、細動脈のカタマリという意味では腎臓ももちろんそうである。実際、ルンブロキナーゼを飲むと最初に実感するのは、尿量の増加である。病的なレベルまでは行かないまでも、糸球体にフィブリン塊がつまっている人は多いのだろう。腎臓や腎盂の機能が高まって「おしっこをきちんと出すべきときに出す」ということができるようになると、夜におしっこのせいで起こされる、ということがなくなる。結果、睡眠の質が高まるだろう。
さらに、視力の改善を自覚する。「老眼のせいだろう」「PCのスクリーンから出るブルーライトのせいかな」と思っていた視力の不調が、いくらかマシになっていることに気付く。網膜動脈に微細な塞栓があったのが解消されて、血流がよくなって、結果、抗酸化力が高まったものと推測できる。ただし、ブルーライトの見つめすぎは絶対よくないから、「目が良くなった」と慢心してはダメだよ。ブルーライトの曝露は極力避けないと。
さらに、皮膚がきれいになる。ルンブロキナーゼの治験に参加した人のほとんど全員が、研究者の聞き取りに対して「なぜか肌の調子がいい」と答えた。手術後の瘢痕や古傷がルンブロキナーゼ服用後に「傷跡が薄くなった」という報告もあった。美肌効果を厳密に検証するには、ルンブロキナーゼ服用前と後で比較する研究が必要で、この研究はまだない。つまり、エビデンスはない。ただ、経験的には明らかに実感される効果のようだ。これはある意味当然で、皮膚に微小塞栓があってそれが改善すれば血流がよくなるだろうし、傷に対してフィブリンの壁で出血を阻止したその名残がスカーなのだから、フィブリンの溶解でスカーがきれいになっても不思議ではない。
『フィブリン糊と創傷治癒』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1631748

「ハメマラ」の諸症状が改善するのはもちろんである。歯周病は、ルンブロキナーゼで血流をよくしビタミンCで免疫を高めてやれば、だいたい治るし、マラのほうにも大層な効果がある。
【症例】48歳男性。糖尿病の治療のためにルンブロキナーゼを飲み始めたが、糖尿病が改善したのは予想通りだとして、本人が一番驚いたのは男性機能の高まりだった。飲み始めて15日ほどすると、これまで15年間、朝立ちなど一度もなかったのに毎朝元気になった。ずいぶんご無沙汰になっていた夜の営みが、急に激しくなり、女房から「もう勘弁して」と言われるほどになった(美原先生の本に挙げられていた症例)。

さらに、なんと、統合失調症患者が服用して症状の改善を見たという話もある。なぜ、微小血栓の解消が、統合失調症の改善につながったのか。その機序には非常に興味がある。
ひとつの仮説として、そもそもルンブロキナーゼが溶かすのは、本当にフィブリン塊だけなのか、という考えがある。つまり、ルンブロキナーゼはタンパク分解酵素のひとつである。だとすれば、たとえば腸壁に形成されるバイオフィルムをも溶解させるのではないか。以前のブログで、統合失調症とカンジダの関係について言及した。カンジダ菌の形成するしつこいバイオフィルムが、ルンブロキナーゼのタンパク分解作用により溶解し、カンジダが除菌された。その結果、症状が軽快したのではないか。この仮説を補強する事実として、ルンブロキナーゼを服用した直後に、統合失調症の症状が一瞬悪化して、しかしその後は着実に快方に向かう患者がいることが挙げられる。この一時的な悪化は、die-off現象、つまり、ルンブロキナーゼによりカンジダのバイオフィルムが崩壊し、生体内の免疫系がカンジダを直接攻撃することができるようになり、結果、死んだ菌体から大量の毒性成分が血中に流れ出たことによるのではないか。
おもしろい仮説だ。甘いものばかり食べて腸内のカンジダを延々養っているようではなかなか治らないだろうが、食事改善とルンブロキナーゼの服用を併用すれば、大幅な効果が認められるだろう。

血流が改善すれば、交感神経を興奮させて末梢まで無理に血液を送ろうと頑張らなくてもいい。つまり、相対的に副交感神経が優位になって、リラックスモードになる。
安保徹先生の「自律神経と免疫の法則」の考え方を援用すれば、ルンブロキナーゼの服用によって好中球過剰が軽減し、リンパ球の割合が増加して、免疫が適正になると思う。
職業柄、僕は比較的健康には気を遣っているほうだけど、そういう僕でも、ルンブロキナーゼを飲んで効果を実感した。たとえば右手の甲にある古傷(お灸が誤爆してやけどを負った)がルンブロキナーゼを飲みだして少し薄くなったし、時々痛む右上奥歯の根尖性歯周炎が完全になくなった。
健康なつもりの人がこれを飲むと、「もう一段上の健康ってのがあるんだな」と実感されることと思う。

虚血性疾患3

2019.12.15

たとえば、高血圧症。
原因はいろいろあるけど、まず大雑把に押さえておくべきは、「その必要があるからこそ、血圧が高い」ということである。
これは血圧だけでなく、人体の現象すべてに言えることだけど、人間の体はバカではない。人類が発生して400万年とも500万年とも言われるが、それだけ長い時間を生き抜いてきて、今、ここに生きているという、その事実自体が、人体のタフさと精妙さを実証している。
しかし西洋医学は、ここ数十年の間に身につけた浅知恵で「血圧が高いと循環器系疾患の発生率が増加する」からと、高血圧(140/90mmHg以上)を見たら目の色変えて下げよう下げようとする。500万年を生き抜いた精妙さを無視してこういう浅知恵で何かと介入することが、果たして本当に利益になるのかどうか、十分慎重になる必要がある。
西洋医学がもたらした恩恵もあるに違いないから、全否定はしないものの、ひとつ言えるのは、根本的な原因に目を向けない対症療法はむしろ有害無益であることが多い、ということだ。
高血圧の一番の原因は、末梢血管における血の詰まりである。血流障害を起こした組織が、血を呼び込もうとしてある種のシグナルを出し、それを感知した脳神経系(交感神経)および心臓が頑張って血圧をあげ、組織に血液を供給しようとする。これが高血圧の根本原因である。だから、当然のことながら、血流が改善すればもはや高血圧は不要となり、血圧は正常に復する。
ルンブロキナーゼはフィブリンに対して特異的に働き、溶解作用を示す。さらに、t-PA(線溶系亢進作用のあるタンパク分解酵素の一種)を増やす作用がある。脳梗塞の既往がある人はもちろん、高血圧の人はすでに全身の各所で微小塞栓による虚血が進んでいると見るべきで、塞栓解消のためにルンブロキナーゼを飲むといい。ある報告では、収縮期血圧190の50代男性が、2週間のルンブロキナーゼの服用で130にまで下がった。当然、何も副作用はない。
医薬品(ワーファリン、クロピドグレル、アスピリンなど)が出血傾向を来すのに対し、ルンブロキナーゼではそういう副作用がないのだから、ルンブロキナーゼは誰でも買えるサプリメントでありながら「薬よりも薬」だと言える。
実際、他の抗血栓薬とルンブロキナーゼの効果を比較したこういう論文がある。
『冠動脈血流改善のための新たな経口フィブリン溶解療法としてミミズ(ルンブリクス・ルベルス)から抽出・精製した経口ルンブロキナーゼ投与による心臓保護作用』
https://journals.lww.com/jhypertension/Abstract/2016/09001/PS_16_25_CARDIOPROTECTIVE_OF_ORAL_LUMBROKINASE.1385.aspx
メタ解析だからエビデンスレベルは高い。結論部分ではっきりこう述べられている。「ルンブロキナーゼは最小の出血リスクで著明な効果が得られる血栓溶解療法である」と。
こんな優れた成分が、なぜ、薬としての認可を受けていないのか。ルンブロキナーゼは韓国ではすでに1988年に薬として認可されている。効果を考えれば、当然のことだろう。しかし日本の医療行政では、別の力学が働く。ここには当然、製薬利権の闇が絡んでいる。一人の医者に過ぎない僕が語るにはあまりにも大きな話(そして、何ともやるせない話)なので、ここでは触れない。
ただ、ひとつ言えるのは「厚労省のお墨付きがある薬だから、ベストな治療法である」なんていうことはとても言えない、ということである。

虚血性疾患2

2019.12.15

神戸で暮らしている人にとって「しんだい」は当然神戸大学であり、それ以外の可能性なんて考えもしない。だから長野県の「しんだい」の学生になった当初は、ちょっとした違和感を持ったものだ。すぐ慣れたけどね。
同じ響きの言葉が、新潟在住の人にとっては新潟大学だし、神奈川在住の人にとっては神奈川大学ということになる。価値観の相対性を知る上でも県外生活は経験しておくべきだな。【追記】神奈川大学の略称は「しんだい」ではなく「じんだい」だと指摘を受けましたm(._.)m
神戸大学医学部出身であるということは、神戸近辺の病院では十分なネームバリューを持つ。患者のなかには医者の出身大学にこだわる人もいて、それなりの威光を放つ。
学生時代、夏休みに実家に帰省中、塾講師の短期バイトをしたことがある。そこで中学生の塾生にどこの大学に行っているのか聞かれて、「しんだい」と答えた。「おー、すごい」と尊敬の目で見られた。バイトの最終日に「実は、しんだいはしんだいでも、信州大学だけどね」というと、「うそつき!」と本気でののしられた。嘘ついた僕も悪いけど(必ずしも嘘じゃないけど)、その本気さは信州大学に対して失礼ちゃうかな^^;

神戸大学医学部が全国的にどのような位置づけにあるのか、よく知らない。ノーベル賞受賞者を一人輩出した実績があるが、客観的に見れば、それほど歴史があるわけでもない。旧帝大ではないし、あくまで戦後に新設された国立大学のひとつだ。
だから、1959年岡本彰祐が慶応大学医学部から当時の神戸医科大学に赴任することになったときは、ほとんど「都落ち」の感覚だったと思う。しかし弘法が筆を選ばないように、一流研究者は場所を選ばずとも成果をあげる。現在でも臨床でバンバン使われているε-アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アルガトロバンを次々に開発し、血液学の世界をリードし、ついにはノーベル賞の候補にもあげられるまでになった。

1960年慶応大学生理学教室の医員だった美原恒は、医局から神戸大学への赴任を命ぜられた。ここで岡本に師事し、線溶酵素の研究に没頭することになったが、その研究成果が花開くのは20年以上経ってからのことである。
1974年新設の宮崎医科大学に教授として赴任した美原は、赴任早々、大学から畜産廃棄物処理を担当するよう依頼された。新設だけあって、教授にもいろいろな雑用がまわってくる。畜産廃棄物処理、といえばそれらしく聞こえるが、要するに、糞の処理である。しかも、時代は第一次オイルショックの頃で、廃棄物を燃やす重油代もろくに出ないという。大学当局は「予算のないところで何とか工夫して対処法を考えるのが研究者でしょうが」といわんばかりの様子だった。普通の医者なら、ここでキレる。「なめやがって。俺にクソの処理させようってのか。こんな田舎まで呼んどいて」と、神戸にまた戻ってきたことだろう。
しかし、美原は根っからの研究者だった。与えられた状況で、いかにして課題に対するベストな対応策を打ち出せるか。美原はそこにやりがいを見出し、畜糞の処理法に知恵を絞った。
ちょっとした思いつきで、赤ミミズ(ルンブリクス・ルベルス)に畜糞を食わせたところ、牛糞、豚糞なら2週間で、鶏糞なら4週間で跡形もなく糞が消えることを発見した。しかもこのミミズが産出する糞土は園芸用の肥料となり、この糞土には悪臭除去効果もあった。
この発見は、単に宮崎医大の予算削減に大幅に貢献しただけではなく、畜産廃棄物の清浄な処理という環境科学の分野での偉大な達成でもあった。
さらにミミズを研究していた美原は、あることに気付いた。乾燥して死んだミミズは黒く変色して干物のようになるが、湿り気のあるところで死ぬと跡形もなく溶けるのである。線溶作用の研究者である美原の心に、ふと閃くものがあった。これは、何らかのタンパク分解酵素の働きに違いない、と。

シャーレのなかにフィブリノーゲンを入れて、そこにトロンビンを加えるとフィブリンができる。いわば、人工の血栓である。ここに検体を滴下して、フィブリンが溶けるかどうかを調べる。溶解した面積が大きいほど、その検体の線溶活性が強いわけだ。この実験で、美原はミミズから抽出した酵素に強いフィブリン溶解作用があることを発見した。この線溶活性酵素の分子量、至適pH、至適温度、生体内での働きなど、様々な研究を重ね、ルンブロキナーゼと名付けた。
当時、線溶活性を亢進する薬剤として、欧米ではストレプトキナーゼが、日本ではウロキナーゼが用いられていた。しかし前者は連鎖球菌から抽出した酵素で、人によってはアナフィラキシーショックを起こしてしまうし、後者は人の尿からごくわずかに抽出される酵素であるため非常に高額であるという欠点があった。
しかしルンブロキナーゼは、ウロキナーゼよりも効果が強く(効き始めるのにウロキナーゼは10時間前後、ルンブロキナーゼは4時間ほど)、はるかに安価で(ウロキナーゼ20万単位は原価20万円、ルンブロキナーゼ1gは市価800円)、服用が安易だった(ウロキナーゼは静脈内投与、ルンブロキナーゼは経口投与)。しかもルンブロキナーゼは、ウロキナーゼに強く見られる出血傾向を、ほとんど起こさない。
つまり、ルンブロキナーゼは、効果、価格、安全性の点で、ウロキナーゼよりもはるかに優れた薬であることを、美原は証明したのだった。

『ミミズを用いる伝統的東洋医学から発見された新しい血栓溶解治療』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1298986
7人の健康な被験者(28~52歳)に120㎎のミミズ抽出物を毎食後(1日3回)経口にて17日間服用させた。投与開始後1,2,3,8,11,17日目に採血を行った。検査項目は、フィブリン分解産物(FDP)、組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)抗原の血中濃度およびt-PA活性を測定した。投与前にt-PA抗原の血中濃度は5.6 +/- 0.38 ng/mlだったが、17日目まで徐々に増加した。
FDPは投与後1,2日目には上昇したが、その後17日目までに減少し、正常に戻った。実験期間中、フィブリン溶解活性も増加傾向にあった。これらの結果は、ミミズ抽出物が経口の血栓溶解薬として有用であることを示している。

この研究で注目したいのは、被験者が皆健常者で、そういう健康な被験者にルンブロキナーゼを飲ませても、FDP(血栓が溶けた残りカス)が上がっているということだ。
健康な人でさえ、25歳を過ぎれば体のあちこちに微小血栓があって、それが内臓などの各器官の微小血流系にフィブリンが溜まり始めている、ということをこの研究は示している。
次回は具体的にどのような症状に効くのかについて、書いていこう。

参考:『ミミズ酵素のちから』(美原恒著)

虚血性疾患1

2019.12.14

「ハメマラ」という言葉がある。
何となく卑猥な響きだが、エロい言葉ではない。男性の老化が顕著に現れる器官を順に挙げたものである。
つまり、まず歯が悪くなり、次に目に来て、やがて男性器も思うようにならない、という具合である。
「ちょっと待て、順番が違う。俺の場合、あそこは50歳でもうダメだったが、そのとき視力に何の問題もなかった」という、「ハマラメ」の人もけっこうな割合で存在するようだ。

いずれにせよ、これらの三つの器官には、解剖学的に見て共通点がある。それは、細動脈が密集していて虚血の影響を受けやすい、ということである。
たとえば糖尿病の患者を想像するといい。歯科疾患(歯周病、虫歯など)の罹患率が高く、網膜症で目がやられ、末梢神経障害は手足だけではなくて股間にぶら下がる末梢をも当然含んでいる。高血糖に長らくさらされた細動脈では動脈硬化が進んで血流障害を起こしている。要は、血流の問題である。

糖尿病は血流障害のリスク因子だが、糖尿病でない人が虚血性疾患にかからないということではない。
いや、言葉をもう少し正確に使うと、医学的には「虚血性疾患」という言葉はない(「虚血性心疾患」という言葉ならある。狭心症や心筋梗塞のことだ)。でも、言っていることはわかるだろう。
上記の「ハメマラ」も狭心症も脳梗塞も、結局虚血を起こしている部位が違うだけのことで、要するに、虚血性疾患だ。
もっと言えば、実は糖尿病も緑内障もめまいも虚血性疾患だと言える。これについては後で説明しよう。

脳梗塞、といえば一大事。働き盛りの中年男性がいきなり倒れて、救急車で病院に運ばれて一命をとりとめたとしても、半身麻痺や言語障害などの後遺症が残る、みたいなイメージかもしれない。
こういうのは比較的大きな血管に血栓がつまった症状で、何というか、「立派な脳梗塞」である。しかし、実はもっと地味な脳梗塞(ラクナ梗塞)というのがある。ある疫学研究によると、症状が出ないラクナ梗塞は、40代で4人に一人、50代で3人に一人、60代で2人に一人、70代ではほとんど全員が持っているという。今後MRIの画像解析技術が進歩すれば、この割合はもっと増えるかもしれない。
これはかなり衝撃的な数字ではないですか?
脳梗塞は、マイナーなものまで含めれば、一般の人が思う以上にありふれた現象だということだ。
しかもそういう広義の脳梗塞は、「起こったり治ったり」を繰り返しているようなんだ。たとえば、TIAという病態がある。一過性脳虚血発作のことで、一瞬ガチの脳梗塞の発作のようだけど、症状は5分とかごく短い時間で消失する。
この現象はどのように説明できるのか。
人間の血液中には凝固系と線溶系があって、凝固系は血を固める作用、線溶系は固まった血を溶かす作用を担っている。TIAでは、血の塊(血栓)が一瞬確かに動脈を塞いで組織が虚血に陥っているが、線溶系が運良く血栓を溶かしてくれて再開通した、ということだ。
手の震えや物忘れ、「今日はちょっと手が動かしにくいな」程度の運動障害とか、高齢者はもちろん、若年者でもそういう超軽症TIAが起こっている可能性がある。

こんな具合に、体内では血栓ができたり溶けたり、を繰り返している。また、一口に血栓といっても、誰がどう見ても間違えようのないカチンカチンの血栓もあれば、「ドロドロよりももう少し固め」ぐらいの血栓もあって、程度はgradualである。
しかし血栓傾向が強いと(凝固系>線溶系)、長期的には血栓が体のあちこちの細動脈につまって、虚血性疾患を引き起こすことになる。症状が「ハマラメ」として現れることもあれば、膵臓の虚血から糖尿病を、脳の慢性的虚血から血管性認知症を起こすこともある。

では、どうすればいいのだろうか。
凝固系を抑える薬はすでに存在する。アスピリン、チクロピジンなど、心筋梗塞をやったことがある人は処方されているかもしれない。しかしこれらの薬には、副作用(出血傾向など)がある。できれば副作用のない治療法がないものか。
そもそも、なぜ凝固系が亢進するのか。
凝固系の亢進は、生物の生存にとって必須の性質である。生物の歴史は、食うか食われるか、戦いの歴史だった。交感神経を興奮させてアドレナリンを高めて敵との争いに備え、敵の攻撃を受けても凝固系を亢進して出血を抑えれば、生存の可能性が高まる。凝固系と炎症には密接な関わりがあるが、これは生物の環境適応を考えれば当然のことである。
『炎症と凝固』
https://journals.lww.com/ccmjournal/Abstract/2010/02001/Inflammation_and_coagulation.5.aspx

失血死を防いでくれる本来ありがたいはずの凝固系の働きが、かえって裏目に出て、肩こり、腰痛から脳梗塞まで、様々な疾患の原因になっている。
生存に必要なものを無理に抑えて、結果、最初の状態よりもっとひどいことが起こる、という流れは対症療法にありがちで、こういうときには栄養療法が助けになる。実際、虚血性疾患はオーソモレキュラーの得意分野である。以前の院長ブログで、ポーリングが冠動脈疾患の患者をビタミンCとリシンの投与で治療した論文を紹介した。
http://orthomolecular.org/library/jom/1993/pdf/1993-v08n03-p137.pdf
しかし、同じ論文の紹介に終始してはつまらない。「君はバラのように美しい、と最初に言った人はすばらしい。しかしそれを二度言うのはバカである」という誰かの警句を謹聴し、同じネタは使わないようにしよう。代わりに、虚血性疾患に対する別のアプローチを紹介しようと思っている。
それは、ミミズから抽出した酵素ルンブロキナーゼである。詳しくは次回に続きます。

有機ゲルマニウム

2019.12.10

ネット上には有益な情報もあれば有害な情報もあって、玉石混交の様相を呈している。ある言葉を検索したとして、患者にとって有益な情報が上位に出てくるとは限らない。
グーグルは自社の検索アルゴリズムについて、人為的な操作をしていない言っているが、実際にはそうではないことがわかっている。
https://www.gizmodo.jp/2019/11/google-sure-screws-around-with-search-results-a-lot.html
さらに、業者に依頼すれば、特定の検索ワードに対して、あるサイトの順位を上位にすることもできれば下位にすることもできるという。
「ネット情報にはバイアスがかかっている可能性がある」というのは、ネットから情報を仕入れる上で前提にしておくべきだろう。

きのうの編集者さんの話。
「最近では、ネットで検索をかけても、検索上位に出てくるものはバイアスのかかったものが多いように思います。グーグルにとっては、私たちが求める類の情報のほうが、バイアスがかかっているということになるのかもしれませんが。
大阪の、ある肛門科の先生が、「日本は医師免許さえとれば、何で看板を掲げても問題にならない。それで肛門科の専門医でもない人が、めちゃめちゃな痔の手術を乱発して、全国から困っている患者さんが自分のところに来る」と言っていました。
実際、その先生のところでは「手術適応」と別の医院で言われた痔の患者さんの9割は、単なる直腸便秘で、それさえ解決すれば痔も一緒に治っているとおっしゃっていました。
その手術が不要であるかどうかなんて、素人にはまったくわかりませんし、看板に「肛門科」と書いてあれば、当然肛門の専門医だと思い込んでしまいます。
その先生はネットでさまざまな情報を発信し、多くの患者さんを救っていましたが、昨年8月のグーグルのアルゴリズムの改編以降、急に患者数が減りました。不審に思って自分たちのブログを検索してみたところ、16ページ目でやっと見つかったと言ってました。今まではトップで検索できたのに。
有益な情報が広く行き渡る時代になったようですが、決してそうではないんですね。一部の人たちが恣意的に操作をして、その情報が本当に必要な人に届かなくなっている。そうなると、むしろ弊誌のような紙媒体のほうが強い面もあるかもしれません。
中村先生の書くことは、誰もが「そういうことを知りたかった」と思うような内容です。もちろん、下のネタも大歓迎ですよ^^」

個人的に、非常に迷惑しているサイトがある。あえてリンクは貼らない(みんながアクセスすると、検索順位が上がっちゃうかもしれないからね)。
そのサイトでは、有機ゲルマニウムの危険性を告発している。「科学的エビデンスのない危険なサプリであり、過去には死亡事故まで起こしたことがある」「高額な健康食品を売りつける詐欺である」などなど、好き放題書いている。
一見公平を装っているようだけど、有機ゲルマニウムの有効性を示すエビデンスについては一切触れていない。記事を書いた人は、それなりの資料集めはしているはずで、その途中で有効性のエビデンスも目にしているに違いないのに、あえて書かない。死亡事故が起こったのは二酸化ゲルマニウムによるもので有機ゲルマニウムには副作用がないことを知っているはずなのに、そこは言わない。

僕は有機ゲルマニウムがどれほど有効かを知っている。
論文を読んで知っているし、自分で毎日飲んでその良さを実感しているし、自分の患者が改善しているのを見て知っているし、浅井ゲルマニウム研究所の中村宜司さん(有機ゲルマニウム研究の第一人者)から直接話を聞いて知っている。
特に成長期の子供には非常によく効く印象を持っている。たとえばこんな症例。

4歳女児
来年幼稚園に入園するが、意思疎通の拙さを心配する母親に連れられて当院を受診した。
診察中、部屋の隅の竹炭(空気清浄のために置いてる)をずっといじっていて、僕が呼びかけても振り向こうともしなかった。
「こんな具合です。人に対する興味自体が乏しいっていうのかな。幼稚園でちゃんとやっていけるのか、心配です」
食事指導(甘いものや小麦をやめるとか)に加えて、有機ゲルマニウム、ビタミンD、Kを勧めた。
1ヶ月後の来院時、別人のようだった。僕のほうを見て、問いかけにちゃんと答える。キーボードに向かってパチパチ字を打つ僕のほうに来て、パソコン画面を覗き込む。人に対する興味が出ているようだ。
「すごい変わったと思います。本の読み聞かせをしても、これまでは、心ここにあらず、という感じだったのが、しっかり反応してくれます」
集中力やコミュニケーション能力の向上は明らかだ。そう、有機ゲルマニウムはこういう奇跡を起こす。
もちろん、有機ゲルマニウムの効果だけではないだろう。小麦やお菓子をやめたことで、腸の炎症が治まって、栄養の吸収がよくなった、という面はあるに決まっている。しかしそれだけでは、こんなに急激な改善は見られなかったのではないかと思う。

さらに言うと、有機ゲルマニウムの安全性については、公的機関から確認されている。今年の11月、有機ゲルマニウムは、日本健康・栄養食品協会の「安全性自主点検認証登録制度」に合格した。要するに、厚労省にお墨付きをもらったわけだ。
https://m.facebook.com/asaigermanium/

こんなに安全で、効果の高い有機ゲルマニウムだから、僕も自分の患者に安心して勧められるんだけど、、、
ときどき、僕の思いが伝わらないことがある。事前にネットで「有機ゲルマニウムがいかに危険なしろものか」のサイトを読んだ患者は、僕のオススメを拒絶する。
こういう患者に初めて出会ったとき、最初は妙に思ったものだけど、今ならわかる。勉強熱心で、医者の言いなりにならず、「自分の口に入れるものは、自分で納得したものだけにしたい」という人だから、すごくちゃんとした患者なんだな。
ただ、その勉強するソースがね。。。
「有機ゲルマニウムは危険なんだ」って固く信じていて、一度偏見に染まった人に考えを改めてもらうのは難しい。
なんともやりきれない気持ちだけど、納得できない人がしぶしぶ飲んでも、それこそ逆プラセボ効果(ノシーボ効果)で無意味だから、こういう人にはあえて勧めない。
もったいない話だけどね。