2019.5.16
『白血病新薬キムリアを保険適用 1回当たりの価格は約3350万円』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190515/k10011916561000.html
「中医協では、1回当たりの薬の価格を3349万円と決めました。
厚生労働省によりますと、現在、国内で保険が適用されている薬では最も高くなるということです。
患者が医療費として払う額には上限が設けられ、超えた部分は保険料と税金などで賄われるため、専門家などからは、高額な医薬品への保険適用が相次げば、医療保険財政に影響を与えかねないと懸念も出ています」
正気の沙汰じゃない。厚労省の役人は何を考えているのか。
こんな超高額な新薬が次々に出てくれば、保険料や税金からの補填では間に合わず、いずれ公的医療保険制度の崩壊は免れないだろう。
患者団体がこのニュースを歓迎するのはわかる。
しかし保険システム自体が崩壊して困るのは、患者団体も同じはずだ。
アメリカで骨折したら、治療費に2000万円請求された、という話。
対岸の火事じゃないよ。日本でも早晩こういう状況が訪れることだろう。
なぜこんなことになるのか。
僕らが払う保険料や税金の行き先は?
そのあたりに思いをめぐらせば、誰が一人勝ちで笑っているのか、だいたい予想がつく。
超高額な薬でボロ儲けできる人たちにとって、ビタミンによる栄養療法の存在はさぞ不都合なことだろう。ビタミンで治ってもらっては、せっかくの金ヅルを逃してしまうから。そこで彼らは、ビタミンの副作用を誇張して不安を煽り徹底的に弾圧し、効きもしない薬の「有効性」を示す論文を捏造し、影響力のある医者に金を掴ませて薬の宣伝をさせる。
多くの医者も、そういう影響下にあって、薬屋の片棒を担いでいる。大学教育自体が製薬会社の支配下にあって、医学生は大学6年を通じて、教育という名の洗脳を受ける。
こういう具合だから、本当に人を救う医療は、なかなか表に出てこない。
白血病に対して、国家予算を圧迫しかねないほど超高額な治療薬しかないかというと全然そんなことなくて、安価なビタミンで治ってしまう、という報告はすでに1990年代からある。
たとえばこんな論文。
『ビタミンK2およびその派生物が白血病細胞のアポトーシス(細胞の自死)を誘導し、オールトランスレチノイン酸の効果を高める』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9177427
おおまかな内容は、
・ビタミンK2とビタミンAの合わせ技がそれぞれ単剤で投与するときより効く。
・ビタミンK1はどの白血病細胞にもまったく効かなかった(だから、Kを飲むならK2でないと意味がないよ)。
・K2はこの研究ではMK3、MK4、MK5を使ったけど、どれも効いた。
『ビタミンK2と1α25ジヒドロキシビタミンD3の併用による白血病治療は、細胞質p21CIP1の誘導によるアポトーシス抵抗性を伴う単球分化を促進する』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16142303
ビタミンK2とビタミンD3を一緒に使うことで、白血病や骨髄異形成症候(MDS;造血幹細胞がアポトーシスを起こして、白血球、赤血球、血小板が減少する病気)によく効く、という話。
癌細胞というのは、要するに、細胞の成熟能力が損なわれている。
細胞が何らかの機能に特化して、組織の一部になることを「分化」というんだけど、それができなくなっているわけだ。
ただ、分化のできなさには程度があって、本当に全然できないものを特に、未分化癌という。これはすぐにあちこちに転移や浸潤して、非常に悪性度が高い癌として恐れられている。
逆に、分化度が高い癌ほど、悪性度としては低いと言える。
ビタミンK2は白血病細胞に対して、分化するかアポトーシスするかの二択を迫ることで治療効果を発揮するというのがこの研究の要点だ。
症例報告(“Vitamin K2 and the Calcium Paradox” Kate Bleue著の135ページより)
・骨髄異形成症候群の80歳女性に対して、K2(MK4で)を1日45mg経口で投与を開始した。14か月後、症状は軽快し、白血球数が改善したため、輸血が必要なくなった。
・急性白血病の診断を受けている72歳女性に対して標準治療(化学療法)を行い、症状は寛解したが、8か月後に再発した。
ビタミンK2(MK4として)を経口で1日20mg投与開始したところ、2か月後には癌細胞が完全に消失した。骨髄の生検にて寛解が確認された。
・前白血病状態が白血病に進行した65歳男性に対して、MK4を1日90mg経口で投与を開始した。6週間で異常細胞が有意に減少し、正常細胞が増加した。
10か月後には服用量を半分にしたが特に悪影響はなく、その後も標準的な化学療法なしに健康を維持できている。
東京オリンピックでメダルを期待されている池江璃花子氏が白血病を発症した、というニュースがしばらく前に流れたが、その後池江さんはどうしているのだろう。
化学療法には副作用が多いし、寛解(症状の消失)ではなく本当の治癒が得られるかどうか、個人的には疑問に思っている。
若い女性でもあるのだから、まずは副作用の可能性の少ないビタミンK2(D3、Aも併用)による治療をするべきだ(ビタミンで完治すれば、こんなめっけものはないでしょ)。
それで効果がなければ、化学療法を試せばいい。それからでも遅くないだろう。
しかしまぁ、もう化学療法をやっちゃってる可能性が高いだろうなぁ。
2019.5.8
保護者からの質問
・間食や夜食について、どうしても体に悪いお菓子になりがちなので、チョコなどどのくらいまでならいいですか。
また、おすすめの間食や夜食があれば教えてください。
カカオ100%のチョコって食べたことありますか?あれ、食べた人はわかると思うんですけど、全然おいしくないでしょ。
チョコレートのおいしさって、砂糖のおいしさなんだなって、逆にわかりますよね。
お菓子のチョイスとしては、チョコレートというのはベターだとは思います。
同じ砂糖の含有量のお菓子でも、チョコレートのほうが、まんじゅうとかケーキとかより虫歯になりにくい、っていう研究があります。
この理由としては、カカオに含まれているCBH(カカオ豆の殻成分)には抗菌作用があること、カカオ由来のマグネシウムなどの微量ミネラルの効果、カカオに含まれるテオブロミンの抗酸化作用など、いくつかの要因があります。
ただ、カカオの苦みと調和するだけの甘みをつけるために、大量の砂糖が使われているわけですから、チョコをどのくらいまでなら食べていい、とは言えません。
精製した白砂糖の理想の摂取量は、ゼロです。とらないのであれば、それに越したことはありません。
間食や夜食でおすすめということであれば、ナッツや、ジャコのような小魚をつまんでいればいい。
でも一番のおすすめは、夜食を必要とするような勉強スタイルをやめることです。夜には、遅くても10時には寝ましょう。
深夜まで勉強しているというのは、いかにも「勉強している」感があって、本人はそのこと自体に悦に入っていたり、はた目にはいかにも頑張っているように見えますけど、単に日中の勉強能率が悪いだけ、ということがけっこう多いです。
日中の能率を高めることを考えましょう。
・魚料理をあまり作らないのですが、何か学習に影響はありますか。
今日の講演にからめて言うと、魚をよく食べる原住民は多いです。
ポリネシアの原住民は魚、カニ、タコを上手に捕まえます。エスキモーにとって鮭は不可欠な食材です。
ただ、魚を食べない原住民もいます。
山岳民族とか、アフリカの内陸部に暮らす部族では、魚を食べません。というか、現代のように輸送・冷却保存の技術がない時代には、魚を食べる機会がありませんでした。
でもそういう部族も、しっかり健康を保っています。
そういう意味で、魚が健康に必須である、とは言えません。
ただ、やはり今日皆さんに紹介したように、「少なくとも週に一回魚を食べる子供はそうでない子供と比べて7歳時点でのIQが有意に高い」ということが研究で分かっています。
せっかく島国に住んでいて、良質な魚が手に入る環境にいるのですから、魚を食べないのはもったいない、とは思います。
なぜ魚料理をあまり作らないのですか。直接伺いたいところですが、何か理由があるのだと思います。魚をさばくのが苦手だ、とか。
「魚、特に遠海を泳ぐ大型魚(マグロ、太刀魚、さわらなど)には水銀が高濃度に含まれているから、子供の知能に悪影響がある」との懸念から、魚を控えている人がいるかもしれません。
これについては、後の論文で否定されています。
『魚由来の水銀は子供のIQを低下させない」(Joel Scwartz 2006)
魚をさばくのが苦手でないのであれば、遠慮なく魚を食べてください。
・ケトン食で頭脳のパフォーマンスを高める、という考え方についてはどのように思われますか。
これについては、学者の見解は割れています。
肯定的な研究としては、
『ケトン食は認知機能を高め、海馬とは別に前頭前皮質に生化学的効果がある』(A.Hernandez et al 2018)
『ケトン食は自閉症マウスの腸内細菌叢を改善する』(C.Newell et al 2016)
などがあります。一方、逆に否定的な研究としては、
『ケトン食はビオチン欠乏を引き起こす』(M.Yuasa et al 2013)
とか、他にもセンテナリアン(百寿者)や沖縄長寿者の研究では「長寿者ほど炭水化物をよく摂っている」というデータがあります。
個人的には、健康な子供に厳格な糖質制限をやらせるのは行き過ぎじゃないかなと思います。
砂糖菓子は論外として、「小麦は控える、お米はオッケー」、ぐらいのスタンスでいいんじゃないでしょうか。
というのは、患者の話を聞いていると、厳しい糖質制限をして、「最初は調子がいいけど、長期的にはあんまりよくない」、っていう人が多い印象です。
日本人の腸内細菌には、乳酸菌とか米のでんぷん質が好物の菌がいて、これが体に有用なビタミン(ビオチンなど)を作ってくれているようです。厳しい糖質制限をして、肌がガサガサになったのは、腸内細菌叢の変化によるビオチン産生の低下が関係している可能性があります。
・テストや入試などの前にとる食事のおすすめを教えてください。
記念日にこだわる人っているでしょ。特に女性で。誕生日とかクリスマスとか。
個人的には、僕そういうのイヤなんですね。
イヤっていうのは、僕が相手にやってあげることは問題ないんだけど、相手が記念日だけ大事にして、その他、何でもない364日をおろそかにするのは、どうなのかなっていう。
「今日は特別な日だから、特別上等な栄養肥料をあげよう」ではなく、毎日水をかえてあげるほうが、植物も喜ぶと思いませんか。
スペシャルな日に何かをしてあげる、ではない。何でもない毎日のなかで、コツコツと小さな愛情を注いであげる。
本当の成長は、そのようにしてもたらされると思います。
子供の食事には、そういう気の配り方をしましょう。
具体的にどのように食事に配慮してあげればいいか、そのヒントは今日の話のなかにあったと思います。参考にしてください。
何を食べるべきで、何を食べるべきでないか。
今日はいろいろとお話ししてきました。
今日の話、ちょっと重いのは、お母さんがもし、甘いものが大好きだった場合ですね。
子供って、親が言うことよりも親がすることを見て学ぶものですから、お母さんが口先では「甘いものはダメ」って言って、自分はムシャムシャ食べてたら、子供は「何だそれ」って思いますよね。
だから、今日の話って、重いと思います。
食事を変えるというのは、子供に食べさせるものを変えるだけじゃありません。
お母さんも含め、家族全員が変わることを求められます。きっと大変なことだと思います。
でもそれだけの価値は十二分にあります。
食べ物が変わると、体が変わります。
体が変わると、心が変わります。
心が変わると、人生が変わります。
「成績アップ」とか「IQアップ」とか、せこい話です。
そんな小さなことじゃない。人生が変わるんです。食べ物を変えるのは、それぐらいの大きな話です。
今日の話を参考に、ちょっとずつ変えてみてください。得るものはきっと大きいですよ。
2019.5.8
浜学園という塾がある。有名中学校への進学率の高さでもって鳴る塾で、関西では知らない人はいない。
たとえば灘中学校の定員は180人で、例年浜学園出身者が90人前後を占める。去年度に至っては102人と、過去最高の合格者数を記録した。
灘中生の半分は浜学園を経由しているわけで、驚異的な進学実績だ。
灘に合格するということは、そこらへんの私立中学に合格するということとはずいぶん意味が違う。
12歳時点では日本のトップレベルの頭のよさだといえるし、そのまま順調に成長すれば、国の科学技術や行政司法の中枢を担うエリートになる可能性も高い。
もっとも、蛇足ながら付け加えておくと、浜学園の全員が灘に行くようなエリートの卵かというと、そうではないけどね^^;
パッとしない成績の子ももちろんいる。
でも総じて、どの保護者さんも教育熱心で、子供の将来に強い期待をかけて、この塾に通わせている。
大変名誉なことに、縁あって小医がこの塾の保護者相手に、『栄養と知能』をテーマに講演することになった。
そして今、講演を無事終了し、自分のクリニックに帰ってきて、こうやって久々のブログの記事を書いている。
今回僕が話してきたことは簡単で、一行に要約できる。
「僕らの体は、食べたものからなる」
これだけ。
この単純な事実を、様々な科学的データをもとに、いろいろな表現で、手を変え品を変え、お伝えしてきた。
まず、ウェストン・プライス博士の『食生活と身体の退化』を紹介した。
原住民がいかに見事な歯をしていたか。それが、西洋文明の影響を受け、精製した砂糖や加工食品を食べるようになったせいで、あっという間に虫歯だらけになった。
プライスの残した写真には、圧倒的な説得力がある。「現代の食事には、何らかの間違いがある」ということを、見る者に雄弁に語りかける。
そして、食事の変化によって失われたのは、すばらしい歯だけではない。
彼らの健やかな肉体は病気がちになり、穏やかな性格は神経質になった。かつての平和だった村には、病人と犯罪が急増した。
逆の事例も示した。すっかり損なわれた健康も、食事の改善によって回復できること、また、栄養の改善が知能の向上に好影響を与えることを、プライスの臨床症例をもとに示した。
ルース・ハレル博士の研究を紹介した。
「知的障害児16人(IQ=17~70)にサプリ(8種類のミネラルと11種類のビタミン)あるいはプラセボを8か月にわたり投与した二重盲検。
最初の前半4カ月でサプリ投与群は平均IQで5.0~9.6の上昇を示した。
4カ月経過時点で、プラセボ群にもサプリを投与したところ、後半終了時には同群で平均IQが少なくとも10.2上昇していた。
前半・後半を通じてサプリ投与を受けた群では、後半4カ月でさらにIQが上昇していた。
知的障害児のなかにはダウン症児が4人いたが、うち3人でIQが10~25上昇した。
また、被験者のなかには、IQの向上のみならず、視力の回復や成長率の増加が見られた者もあった」
この研究を示し、なぜ効いたのか、その理由として、遺伝栄養性疾患(genetotrophic disease)の概念について説明した。

ビタミンがビタミンとしての活性を発揮するためには活性型になる必要があるけど、そこには酵素の働きが関与していることが多い。
そして酵素の働きは、遺伝の影響を強く受ける。
たとえばお酒を飲めない人は、アルコール分解酵素の働きが弱い人だ。
ある種の薬剤に対して少量で著効する人もいれば、大量に投与しても反応しない人もいる。ここにも酵素の働きの違いが関わっている。
ある種の栄養素(ビタミン、ミネラル、アミノ酸、脂肪酸など)に関して、酵素の働きが弱いため、正常な代謝のためにはその栄養素が多めに必要なのに、その供給が少ないせいで欠乏症をきたす。
これが遺伝栄養性疾患だ。
そして、ハレル博士の研究が示唆しているのは、知的障害は遺伝栄養性疾患ではないか、ということだ。
「サプリでIQが上昇する」
教育熱心なお母さんには、なかなか聞き捨てならないセリフだろう^^
サプリが成果を挙げた事例として、アメリカの刑務所で行われた研究を紹介した。
サプリの投与によって、刑務所の受刑者の反社会的行動(ケンカ、暴力など)が減少するかどうかを2週間にわたって調べた研究。
サプリ投与群ではプラセボ投与群に比べて、規律違反が35.1%減少した。
この研究を、学級崩壊や家庭内不和とからめて話した。
学級崩壊に対しては、問題児のカウンセリングを行うなど、話し合いによってその問題児の気持ちを理解しよう、というアプローチがとられるのが一般的だろう。
しかし成果は上がっているのだろうか?
カウンセリングがムダとは言わないけど、本質ではないと個人的には思う。
栄養面からのアプローチこそ、問題の核心を突く唯一の方法ではないか。
健康な食事をして、心身ともに満ち足りた人が、授業中にバカみたいに騒ぐというのは、考えにくいはずだ。
以前この院長ブログでも紹介した、ご飯食とパン食のどちらがよいのかを調べた研究『健康な小児における朝の主食のタイプが灰白質および認知機能に影響する』(Y.Taki et al 2010)を紹介した。
朝食にご飯を食べる子供では、パン食の子供に比べて、灰白質比が大きくIQも高かった、というのが概要だ。
その原因として論文の著者は、GI(グリセミック指数)の違いを挙げている。
ご飯はパンよりもGIが低いため血糖値の変動を起こしにくく、そのために認知機能に好影響を与えているのではないか、というのが著者の考えだ。
しかしそれだけではないのではないか、と僕は指摘した。
大手メーカーが製造するパンの原材料を見てみるといい。砂糖、ブドウ糖果糖液糖、植物油脂など、体に好ましくない成分が多く入っている。
精製した小麦だけでなく、過剰な糖質を摂取することになり、そのために代謝プロセスでビタミンB群が失われる。
ミトコンドリアでのエネルギー産生は、大幅に低下することになる。
つまり、パンは栄養になるどころか、マイナス栄養ではないか。
あともう一つ、朝食にパンを出すかご飯を出すか、というところに、お母さんの子供に対する姿勢が表れていることを指摘した。
朝食にご飯を炊くということは、それだけでは済まない。おかずを作らないといけない。「白米だけ食っとけ」ってテーブルに置かれたら、きついよね^^;
でもパンの場合は、目の前にパンだけ置かれて、「焼いてジャムつけて食っとけ」で案外成立してしまう。
つまり、毎日子供にご飯を炊いているお母さんというのは、おかずを作る手間をも惜しまないお母さんだ。
こういうお母さんは、食事面だけしっかりしているのではなく、他の面でも子育てに熱心な可能性が高い。
逆に、食事で手を抜くお母さんというのは、食事面でだけテキトーなのではなく、他の面でも子供に無関心な可能性が高い。
こういうお母さんの姿勢が、子供のIQに影響しているのではないか。
最後に、「頭を良くするもの、悪くするもの」をエビデンスを交えつつ紹介した。
頭を良くするものとしては、ビタミンD3、オメガ3系脂肪酸、ヨード、フォスフォチジルセリン、有機ゲルマニウム、イチョウを挙げた。
頭を悪くするものとして、フッ素、有害金属(鉛、水銀、ヒ素など)、人工甘味料(アスパルテーム等)、トランス脂肪酸を挙げた。
1時間の講演にしては盛り沢山の内容で、最後は駆け足になってしまった。
保護者から事前に頂いていた質問にも、答える時間がなかった。
稿を改めて、保護者からの質問に答えることにしよう。
2019.4.17
植物は日光により光合成を行い、エネルギーを産生する。
動物はそうした植物を食べて、エネルギーを得る。いわば、間接的に太陽の恵みを食べている、という格好だ。
では動物にとって、日光には直接的な意味がないのか、といえば、全然そんなことはない。
人間を含め哺乳類も鳥類も爬虫類も両生類も、皆、直接的に太陽の恩恵にあずかっている。
その機序の一つは、ビタミンD3を介したものだ。
ビタミンD3は別名「日光ビタミン」とも言われるように、日の光に当たった皮膚で(ケモノでは体毛でも)生成される。
もう少し詳しくいうと、日光曝露によりコレステロールが7-デヒドロコレステロールに転換され、これが肝臓と腎臓で代謝を受けて、活性型のビタミンD3になる。
だから肝臓や腎臓の調子が悪いと活性型ビタミンD3の産生が障害される可能性があるんだけど、今はそういう難しいことはいい。
とりあえず、「お日さんを浴びた肌でビタミンD3が作られる」と理解しておこう。
生化学的には、D3はビタミンというよりはむしろホルモンだ。
コレステロールを材料にして生成されるプロセスが他のホルモン(エストロゲン、プロゲステロン、テストステロン、コルチゾールなど)と共通しているし、分子式もよく似ている。
細胞の核にある核内受容体に作用して遺伝子発現に影響するところもホルモンと同じ。
そのあたりを踏まえれば、D3は「日光ホルモン」と呼んだほうが適切かもしれない。
病気との関連で言えば、血中D3濃度の低下と相関が見られる病気は多い。
多すぎて、ほとんどすべての病気ではないかと思えるほどだ。
あえて列挙すると、、、
代謝疾患(高血圧、肥満、糖尿病、高脂血症、痛風、メタボリック症候群、頭痛、めまい、低血糖症、性腺機能低下症)
精神疾患(うつ病、統合失調症、双極性障害、強迫性障害、自閉症、学習障害、過食症、アルコール依存症)
消化器疾患(胃炎、胃潰瘍、過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎)
呼吸器疾患(風邪、ぜんそく、結核、COPD)
筋骨格疾患(関節炎、ガングリオン、子供の成長痛、骨痛、足底筋膜炎、くる病、骨軟化症、骨棘、骨粗鬆症)
循環器疾患(心不全、心肥大、脳卒中、静脈瘤)
腎・泌尿器疾患(腎臓病、尿失禁)
皮膚疾患(水虫、爪水虫、ニキビ、フケ、乾癬、アトピー性皮膚炎、光線性角化症、日焼け、皮下嚢胞、古傷)
眼疾患(黄斑変性、近視・遠視、緑内障)
免疫系疾患(アレルギー、リウマチ、SLE、強皮症、1型糖尿病)
神経疾患(パーキンソン病、ALS、多発性硬化症、認知症)
産婦人科系疾患(月経前症候群、早産・死産、子癇、妊娠糖尿病)
その他、虫歯、各種の癌(特に前立腺癌、乳癌、直腸癌、白血病、膵臓癌など)、各種の感染症
ビタミンD3の欠乏と上記の病気がどのように関連しているのか。
この関連性を説明する仮説がある。以下に紹介しよう。
生命が発生してン十億年。生物は太陽の恩恵を巧みに利用する形で進化してきた。
だから、日光が生存に悪影響を及ぼすことは、本来あまりないはずなんだ(皮膚癌のリスクは煽られすぎだと思う)。
むしろ生物にとっての課題は、日光の乏しさに対していかに対処していくか、ということだった。
夏はいい。あふれる太陽と萌える緑。豊富な木の実や果実。
生い茂る植物を草食動物が食べ、その草食動物を肉食動物が食べる。
長時間にわたり惜しみなく注ぐ日光と豊富な食材が、生存を保証してくれている。
しかし冬になると、どうなるか。
短い日照時間と厳しい寒さで、植物は育たない。捕食行動をしようにも、そもそも食糧が存在しない。
困った。食えなくては、死んでしまう。どうすればいいだろうか。
そこで彼らは、冬眠という方法を編み出した。
厳しい冬の間は、下手に動くのは得策ではない。また温かい春が来るまで、いっそ眠り通してやろう。
クマ、リス、ハリネズミ、ハムスター、コウモリ、蛇、とかげ、亀、カエル、ワニ、フナ、メダカ、かぶとむし、てんとう虫など、多くの生物がこの戦略を採用した。
そして見事、厳しい冬を乗り切ることに成功した。
ところで、人間はどうだろうか。
温暖な赤道近辺に安住することをよしとせず、高緯度地域へ北上あるいは南下していった人間は、冬の寒さをどのように乗り切ったのだろうか。
ホモ・サピエンス(頭のいい人)を自称する人間である。動物の毛皮を着て、家を作り、火を使うなど、万物の霊長として、知恵を使って冬をしのいできた。
しかし人間も動物である。冬眠という越冬手段は、人間もあえてその気になれば、できなくもなかった。
たとえばこんな報告がある。
https://uk.reuters.com/article/uk-sweden-snow/swedish-man-survives-for-months-in-snowed-in-car-idUKTRE81H0JX20120218
(冬の二か月間、飲まず食わずのまま低体温(約31度)状態で過ごした男性)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/6197339.stm
(23日間飲まず食わずのまま低体温(約22度)状態で過ごした男性)
人間も他の動物と違わず、ある種の条件下では冬眠状態になることで急場をしのぐ。そういう本能がいまだに残っているようなんだ。
活動状態と冬眠状態、その切り替えを促すものは何だろう。
そのスイッチの一つこそ、日光ホルモン、ビタミンD3ではないか、という説がある。
夏、豊富な日光のもとでは、血中のD3濃度は高い。
D3は体にメッセージを送っている。
「食べ物はそこらへんにいくらでもあるよ」「夜は短く、昼は長い。日中は活動的に行きましょう」
だから、代謝が活発になる。エネルギーの消費モードだ。飢えを恐れる必要がないから、食欲はそんなにない。
一方、冬になるにつれて、日照時間が減少する。同時に、皮膚で合成されるビタミンD3が減少する。
これが、冬の到来を知らせるある種のシグナルになる。
「もうすぐ飢えと寒さの季節が来るよ」「エネルギーの無駄遣いは厳禁だ」「しっかり食べて、脂肪を蓄えておけ」
代謝を極力落とし、体を休眠へ誘う。エネルギーの節約モードだ。
食欲が亢進して、同時に活動量も低下することで、能率よく脂肪がたまる。
この「冬眠仮説」によって、上記に挙げたD3低下との関連が指摘されている疾患のほとんどがクリアに説明できる。
たとえば、うつ病というのは冬眠そのものだ。
D3低下は「活動量を下げろ。ムダにエネルギーを使うな」という警告なんだから、無気力で何をする気も起きず、ずっとウトウト布団で過ごしているというのは、実に合目的的な行動だと言える。
高脂血症は皮下脂肪のみならず、血中の脂質をも高めておこうとする反応だし、糖尿病も血中にグルコースとしてエネルギーを蓄えておこうとする反応だ。
また、血中のグルコースが高いこと、および血圧が高いことは、寒さから身を守るための適応でもある。
「水溶液の濃度が濃いほど、圧力が高いほど、凝固点が低下する」というのは理科の授業で習っただろう。
冬眠中に血液が凍っては一大事だから、高血糖、高血圧は、厳しい冬をしのぐための理にかなっている(そういえば、車のラジエーターの不凍液はエチレングリコールで、なめると甘いらしい)。
関節炎は冬に増悪することが多い。
D3低下による炎症(および痛み)の悪化は、「狩猟のために遠出なんてしてる場合じゃないぞ、家でじっとしておけ」というメッセージだ。
不必要に過剰な行動への牽制になり、エネルギーの消耗を防ぐことができる。
風邪が夏より冬に多いのはなぜか。
一般的な答えとしては、「空気が乾燥しているから」ということになっている。
そういう側面もあるかもしれないが、D3濃度の低下の影響は無視できないはずだ。
免疫賦活作用のあるD3が低下しているわけだから風邪をひきやすくなるのは当然だし、また、疲労感などの身体症状のため、活動量が低下する。
やはり、「家で寝とけ」ということだ。
ここまで説明すれば、D3のサプリメントがなぜ過食症やアルコール依存症(広義の『糖質欲求亢進症』)を改善する一助になるのか、もうお分かりだろう。
過食症の患者で、タンパク質(肉や魚)をドカ食いする人を見たことがない。例外なく、炭水化物(特に糖質)をむさぼり食っている。
D3不足が「冬が来るぞ。しっかり栄養を蓄えろ」というメッセージを送っているのだから、その声に従って、能率よく体重を増やせるものを食べているのだ。
僕がD3を勧めたある患者が、言っていた。
「先生、ビタミンD、すごい効いてます。食欲が落ちました。でもまったく食べれない、っていうわけじゃないです。ただ、自然と、『もういいかな』って感じになります。
あと、びっくりしたのが、私、昔左膝を痛めたことがあって、それ以来、走ることができなくなってたんだけど、その痛みがビタミンDを飲みだして数日で、不思議と消えました。
ビタミンDを始める以外他に何もしてないから、きっとこの効果だと思うんです」
その通り。D3には古傷を修復する作用もある。
これも「冬眠仮説」で説明がつく。
D3低下状態において、体は周囲を「冬」だと認識して、エネルギー節約モードになっている。そういう状態でケガをするとどうなるか。
組織の損傷に対して、完全に治癒させようとはしない。とりあえず、生存していくのに差し支えのない程度の突貫工事で、状況をやりくりしようとする。
食糧事情の切迫した冬なんだから、不測の事態に備えてエネルギーをケチらないといけない。根本からの修復は、またあたたかい季節が来てからで(血中D3濃度が上がってからで)いいだろう。
体はそういうふうに考えている。
しかし実際にあたたかい季節が来ても、現代日本に生きる若年女性はほとんど全員が「太陽はお肌の大敵」だと思っていて、日光に極力当たるまいとする。結果、血中D3濃度は「冬」のまま。それで古傷が延々治らない。
ところがD3を摂り始めたことで、ようやくこの患者に「春」が来た。
体もようやく重い腰を上げ、古傷の治療を開始し始めた、というわけだ。
傷がきれいに治らず、色素沈着してあとが残る、という人はいませんか?
そういう人の体は、乏しいD3濃度のせいで「冬」の節約モードにあるのかもしれない。
最近の医学は紫外線によるシミ、しわ、皮膚癌の危険性を言い過ぎる。
この説を真に受けて、太陽を悪魔のごとく忌避し、日焼け止めを塗りまくっている女性は多い。そのせいで血中D3濃度が低下して、女性たちは様々な病気にかかりやすくなっている。
皮膚科医の罪はとてつもなく大きいと思う。
D3をサプリとして摂るなら、どれくらい摂ればいいのか。
一般に言われる推奨量、600 IU程度でいいのか。もっと摂るべきか。
脂溶性ビタミンで摂り過ぎはよくないというが、大丈夫か。
長い文章になってしまった。
また後日に稿を改めます。
参考”The Miraculous Results of Vitamin D3″(Jeff Bowles著)
2019.4.7
温かくなって、いい季節になってきた。
温かいことで、医学的にどんなメリットがあるか?
温かいから、薄着で外を歩くことができる。薄着だから皮膚の露出部分が多い分、日光によく当たる。日光が当たると、皮膚でビタミンDが生合成される。
ビタミンDはほとんど「万病に効く薬」と言ってしまいたいほど、心身にプラスの効果がある。
精神的には、抗うつ作用がある。冬季うつなんかは、ビタミンD欠乏性うつと呼ぶべきで、ビタミンD補充がテキメンに効く。一般の精神科ではルーチンで抗うつ薬が処方されているけど、ベターチョイスがなおざりにされているのは(というか医者がビタミンDにまったく目を向けていないのは)、悲しいことだね。
さらに、血中ビタミンD濃度の高い人ではアルツハイマー病になりにくい、というのが疫学の示すところだ。
骨の病気(骨粗鬆症、くる病、骨軟化症)にも効くから、若い女子諸君は紫外線を恐れるあまりに日光を過剰に避けるのはよくないよ。
シミはあるけど骨がタフで頭もしっかりしているおばあちゃんと、美肌だけど骨折で寝たきりで認知症のおばあちゃん、どっちになりたいですか。「綺麗になれたそれだけで命さえもいらないわ」ってテレサ・テンが歌ってるけど、常識的には、まず、キレイさよりも健康でしょう笑。
若いときに運動部で頑張っていた人は、高齢になっても骨粗鬆症になりにくいことが分かっている。運動による機械的刺激で骨がタフになったということもあるし、成長期の大事な時期にしっかり日光を受けることで、ビタミンDの生合成が促進され、骨が強くなっている。その貯金(貯骨)のおかげで、高齢になっても骨粗鬆症になりにくいわけだ。
ビタミンDが不足すると、副甲状腺機能が活性化し骨の脱灰が促進され、骨粗鬆症が進展する、という機序もある。
「サーファーに花粉症なし」という格言がある。
「夏にサーフィンするんだけど、その時期だけは花粉症が治る。食べ物とか特に気を使ってるわけじゃない。いつも通り、コンビニ弁当とかジャンクフードばっかり。でもなぜか、この時期だけは調子がいい」こういうサーファーがたくさんいる。
このメカニズムは?
海辺の強い日差しを浴びて、血中のビタミンD濃度が高まる。さらに、海水に含まれているミネラル(特にマグネシウム)が経皮吸収される。
ビタミンD、マグネシウム、いずれにも抗アレルギー作用がある。
マグネシウムが欠乏すると、IgE、炎症性サイトカイン、ヒスタミンが増加することが分かっている。いずれもアレルギーに関係するマーカーだ。
(『皮膚アレルギーにおけるマグネシウム』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17928798)
日照量と自己免疫疾患(1型糖尿病、多発性硬化症、関節リウマチ、SLEなど)の関係性についてのエビデンスは膨大で、ここにも当然ビタミンDが関与している。でも膠原病内科の医者で、患者にリウマトレックスじゃなくてビタミンDを投与している人を僕は見たことがない。これも悲しい現実だね。
1型糖尿病は免疫疾患だけど、2型糖尿病はどちらかというと生活習慣病だ。でも、2型糖尿病にもビタミンDが効く可能性が示唆されている。つまり、疫学では、血中ビタミンD濃度と2型糖尿病発症率の間に逆相関が見られた。
ビタミンDには抗癌作用がある。日光曝露量が少ないこと、血中ビタミンD濃度が低いことが、大腸癌と乳癌のリスク因子であることが分かっているし、逆に、ビタミンDのサプリを予防的に服用することで癌の発症率が低下する可能性がある。
腸内細菌の研究から、「腸脳相関」ということが言われ始めて、最近ではさらに、「腸脳皮膚相関」を唱える先生もいる。確かに、発生的には脳と皮膚はいずれも外胚葉由来。いわば共通のご先祖を持つ器官で、無関係ではない。
うつ病やアルツハイマー病というのは脳神経系の疾患で、それにビタミンDが効くということは、皮膚疾患にも効果があるのではないか、というのは理にかなった推測で、その通り。実際、アトピー性皮膚炎への有効性が示唆されている。
(『ビタミンD濃度とアトピー性皮膚炎に対するビタミンDサプリの効果』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30284328)
腸内に無数の細菌がいるように、皮膚にも無数の常在菌がいる。腸が荒れると皮膚が荒れるように、腸と皮膚の相関は確かにあるだろう。皮膚の免疫異常のアトピー性皮膚炎にビタミンDが有効だということは、腸の免疫異常(クローン病など)にビタミンDが有効だということも、やはり筋が通っている。
(『ビタミンDと炎症性腸疾患』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21419280)
「ほう、ビタミンDというのはそんなにいいのか。じゃ、ひとつ、自分も飲み始めようか」と思う人は、とりあえず5000 IUあたりから始めるといい。
何らかの不調があってその治療目的で飲む人は、症状次第だけど、25000 IUとかそれ以上の高用量を飲むのもありだけど、同時にマグネシウムとビタミンK2の服用を忘れないこと。
以下に関連論文を訳しておこう。
『ビタミンD欠乏時のマグネシウム補充』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28471760
要約
背景:ビタミンDとマグネシウムは医学で最も研究の進んでいるテーマのひとつであり、人間の健康および疾病に強く関わっている。多くの成人はビタミンD、マグネシウムともに欠乏しているが、医療従事者はそのことを認識していない。
課題:マグネシウムとビタミンDは体内のすべての臓器で利用されているため、不足するといくつかの慢性疾患を発症する可能性がある。栄養と病気の関連についての研究には互いに矛盾したものもあり、仮に栄養を充分に補充しても病状が回復しない可能性もある。サプリの使用は、現時点では、治療というよりもあくまで予防にすぎないと思われる。
データソース:ビタミンDとマグネシウムと各種疾患との関係性についての文献をPubMedで検索した。
結果:中年患者におけるビタミンDとマグネシウムの補充療法は、 非脊椎骨折、全死亡率、アルツハイマー病発症率を減少させた。
結論:一般的に血中ビタミンD濃度の正常値とされている範囲の下限値は、病気の予防にはまったくもって不十分である。疫学調査によると、世界中の全成人の75%が血中25(OH)D濃度が30 ng/mL以下である。近年、ビタミンD不足を意識する人が増えているため、ビタミンDをサプリで補うことが一般的になってきているが、マグネシウム欠乏はいまだ放置されたままである。慢性的なマグネシウム欠乏をスクリーニングで見つけることが難しい。なぜなら、一般的に正常とされている血中濃度だとしても、実際には中程度から重度のマグネシウム欠乏である可能性を否定できないからだ。現在、ヒトにおける体内の全マグネシウム量を正確に評価する計測法は存在しない。マグネシウムはビタミンDの代謝に必須であり、ビタミンDを高用量で摂取すると重度のマグネシウム欠乏を引き起こすことがある。ビタミンD投与による治療を行う際には、充分量のマグネシウムをも併せて補うことが重要である。