2019.7.18
世の中には定説というものがある。定説は、基本的にはくつがえらない。
それが定説の定義のようなものだ。
誰にも否定しがたい重大な新事実が明るみに出るとか、革新的な理論が既存のパラダイムにとって代わるとか、よほどのことがない限り、定説は定説であり続ける。
たとえば「911事件はウサマ・ビンラディン率いるイスラムテロ組織が起こした同時多発テロである」というのが定説で、これは将来、歴史の教科書にも事実として語り継がれていくことだろう。
「癌がビタミンCの静注で治るなどというデマが横行している。このようなデマにだまされて、癌の標準治療(手術、抗癌剤、放射線)で救われたはずの命が失われている」というのも定説。医学部でビタミンの効用が教えられることはない。ただ、欠乏症(壊血病、脚気、くる病など)に対するビタミン投与が説かれるのみである。
旅客機が突っ込んだWTCビルが垂直に倒壊したり(建築工学的にあり得ない)、そもそも旅客機が衝突してない第7ビルがやはり垂直に倒壊していることについて、アメリカの建築家グループが疑義を呈し政府に再調査を求めたが、もちろん再調査が行われることはない。定説だからだ。
ライナス・ポーリングが癌に対するビタミンCの有効性をRCTによって示し、その後も他の研究者によって同様の報告がされているが、医学部教育が変わることもなければ癌の標準治療が変わることもない。定説だからだ。
「大気中のCO2濃度の増加のため、地球はますます温暖化している」ということは、小学校でも教えられている定説。
しかしこれに異を唱える学者もいる。
https://www.express.co.uk/news/science/954841/ice-age-sun-nasa-noaa-space-weather-forecast-sunspot-solar-minimum-maximum
1940年代から1970年代にかけて、人間活動によるCO2排出量は増えたが、この30年間で地球の平均気温は低下傾向にあった。また、CO2排出量が増えたとはいえ、そもそも産業革命以前と現在とで大気中のCO2の割合を比べると、1万分の1%しか増えていない。
本当に地球の気温に影響を与えているのは、CO2濃度ではなく、太陽の活動度ではないか。太陽黒点の減少とそれに付随する磁気波の減弱には周期性があり、この周期性のほうが地球の気温とよほど相関が強い。
そこから推測すれば、太陽活動は現在がピーク。あと数年から数十年のうちに地球気温は次第に低下し、小氷期に突入する可能性が高い。
地球温暖化説を是が非でも推進したい人たちがいる。「CO2排出は地球温暖化の元凶である」という前提に立てば、人間の産業活動は地球の未来に対する罪悪であり国家間で規制すべきだ、という話が出てくる。発展途上国の産業を規制する大義名分にもなるし、CO2排出権なる権利を生む出す錬金術にもなる。
地球は温暖化しているのか、寒冷化しているのか。
御用学者の定説は温暖化を、異端の学者は寒冷化を、予測している。
この問題がおもしろいのは、911テロの真相やビタミンCの癌に対する有効性の話とは違って、誰の目にも否定しようのない形で真偽が明らかになるところだ。
夏が全然暑くならず、東京の冬が北海道並みの寒さになれば、世間はちょっとしたパニックになるだろう。どちらの説が正しいのか、世界中の人が肌で体感することになる。
そのとき、政府は、マスコミは、御用学者は、どう弁明するのだろう。小中学生に地球温暖化を刷り込んだ教科書はどうなるのだろう。
多分僕が生きているうちに答えが出るだろうから、今から楽しみなんだよね。

If global cooling will come soon – scientists will lose trust.
2019.7.16
一般の医者が認知症を治癒させた例はない。
日本の保険医療はデタラメで、効果がないとわかっている抗認知症薬がいまでも普通に処方されている。
フランスは賢明で、今年から抗認知症薬が保険適応からはずれた。
「効果がないものに、国のお金は使えません。やりたい人は自費でどうぞ」ということだ。
国民の健康を預かる機関としては当然の姿勢だよね。日本が異常なんだ。
そう、一般の医者には、認知症は治せない。
医学部教育でビタミンなどの栄養のことをろくに学んでないし、ある種の毒性物質が脳神経系に及ぼす悪影響のことも教わらない。
認知症は長年の誤った生活習慣(特に食生活)が作り出す病気だ。
生活面での改善を指導できない医者が、この病気を治せないのは当然だ。
逆に、そのあたりを適切に指導すれば(摂るべきものを摂り、避けるべきものを避ける)、認知症は改善する。
症状が大幅に進行していた場合、治癒は難しいが、少なくとも症状の進行を遅らせることは可能だ。
具体的にどうすればいいのか。以下に見ていこう。
・動物実験、疫学研究などで認知症を引き起こす可能性が指摘されている物質がある。
脳神経系を刺激する興奮毒(グルタミン酸ナトリウム(MSG)、植物タンパク質加水分解物、アスパルテームなど)だ。
まず、こういう物質を避けること。
・認知症の発症機転にはフリーラジカルによる神経系の損傷が関わっている。
ある種のビタミンやミネラルには、フリーラジカルを消去する働きがあることがわかっている。
ビタミンでは特にC、E、βカロテンが重要だ。ミネラルではセレン、亜鉛、マグネシウムが有効だ。
・アスピリンなどの抗炎症作用のある薬(NSAIDsなど)を定期的に服用している人では、認知症の発症率が低いことがわかっている。
興奮毒によって脳神経系がダメージを受ける機序には、プロスタグランジンなどの炎症物質の生成が関与している。
NSAIDsはこの炎症を鎮めることで、同時に認知症の発症も抑制しているようだ。
ただし、NSAIDSは副作用の多い薬でもある。認知症予防のために飲んで、胃潰瘍や消化管出血を来たしてはバカらしい。
要するに、ポイントは抗炎症作用、ということだ。
栄養成分でいえば、オメガ3系脂肪酸には抗炎症作用があることが知られている。
魚(特に冷たい海域に住む魚)に豊富に含まれているから、積極的に食べるといい。
週に3回以上食べるように努めれば、脳のオメガ3系脂肪酸の濃度が上がることが期待できる。
・脳というのは特殊な器官で、脳内にどんな物質を取り入れるべきか、大いに選り好みする(この点、ひとまず何でも取り込んで分解や合成を行う肝臓と対照的)。
これを、血液脳関門(Blood-Brain Barrier; BBB)という。
認知症患者ではこのBBBが破綻し、関所の機能を果たしていない可能性が指摘されている。
腸のバリアの破綻は、リーキーガット症候群として知られているが、これにならっていうと、認知症は『リーキーブレイン症候群』といえる。
近年、腸と脳が密接な関係にあることが言われている(腸脳相関)が、認知症患者では腸の状態が好ましくない可能性がある。
腸や脳がリーキー(漏れている)であることによって、体内(脳内)に炎症物質が侵入しやすくなることが認知症の病態の一端であるかもしれない。
・脳はグルコースを取り込んで、それをエネルギー源にしている。しかしグルコースを取り込む際、血中のグルタミン酸がその取り込みを阻害する。
つまり、MSGが毒性を発揮する機序のひとつは、脳でのグルコース代謝阻害によるものだ。
そう、世間一般で言われるように「グルコースは脳の大切な栄養素」というのは正しい。
しかし、だからといって「脳の栄養補給のために、甘いものを食べましょう」となっては危うい。ビッグシュガーの宣伝文句に乗せられてはいけないよ。
精製した白砂糖は反応性低血糖を引き起こす。ソフトドリンクのような液状で摂ると、特に危険だ。
個人的には、認知症患者で「自分は甘いものは苦手で、ほとんど食べません」という人は見たことがない。例外なく、甘党ばかり。
グルコースの供給は米を食べていれば十分。砂糖は嗜好品。人間の生存に必須ではない。
血糖値を安定させ、反応性低血糖を防ぐには、定期的な運動が有効だ。
別に激しい運動でなくてもいい。散歩するだけでいいから、体を動かすようにしよう。
(続く)
参考
“Excitotoxin”(Russel Blaylock著)
2019.7.14
「NOW社のナイアシンよりも、SOLARAY社のナイアシンのほうが、効くんです。
最初は気のせいかなって思いました。でも、何度か自分の体で試しているうちに、確信に変わりました。明らかにソラレー社のほうが効いていると」
患者からこのような声が二、三寄せられたことを受けて、うちではナウ社のナイアシンはオススメしないようになった。
患者から学ばせてもらうことは多いと、つくづく思う。
しかし、なぜだろう。
どちらのメーカーもナイアシン500mgで、成分に違いはないはず。
それなのに、利用者の体感が全然違う。一体何がこの違い生み出しているのか。
裏の原材料表示を見てみる。
まず、ナウ社のナイアシン500mg。

次に、ソラレー社のナイアシン500mg。

英語のわかる人は、ナウ社のほうには添加物として、ステアリン酸マグネシウム(植物由来)との記載があるが、ソラレー社のほうにはその記載がないことに気付くだろう。
どうやらこのあたりにヒントがありそうだ。
『サプリの中の毒』という、なかなか刺激的なタイトルのサイトを見つけた。
ざっと訳してみよう。
ステアリン酸由来の塩(ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなど)はサプリの製造過程でしばしば潤滑剤として用いられている。
サプリの栄養成分の原料そのままでは、機械で加工するときに手間がかかるが、ステアリン酸を混ぜることで栄養分子がコーティングされた形になり、機械での製造スピードが上がるのだ。
ただ、危惧すべきは、このとき用いられる油の質だ。
ステアリン酸は菜種油かヤシ油に水素添加して作られているが、菜種油はすべての商業作物のうち、最も残留農薬濃度が高い穀物として知られている。大量の農薬を散布されて育っているためだ。この油は水素添加の過程で、金属触媒の存在下、数時間ほど加熱加圧され、水素添加飽和脂肪となる。
水素添加された植物油は脂肪酸由来箇所に変形した分子があって、これには毒性がある可能性がある。
また、水素添加の際に使われる金属触媒も、生成したステアリン酸塩を汚染している可能性もある。
こうした毒性の問題がある一方、吸収率低下という問題がある。
Pharmaceutical Technology誌に発表された研究によると、ステアリン酸塩で加工した栄養素とステアリン酸塩で加工してない栄養素で、20分あたりの溶解率を比べたところ、前者では90%、後者では25%だった。ステアリン酸塩による加工によって、溶解率が65%低下した形となった。
当然、栄養の吸収率も落ちる。消化吸収力の落ちた人ではなおさらのことだ。
まとめてみよう。
結局、ステアリン酸マグネシウムの何が良くないのか。
具体的には、
・ステアリン酸塩を作る際の菜種油に含まれる残留農薬のリスク
・水素添加した植物油のリスク(これって、トランス脂肪酸みたいなもんでしょ)
・水素添加の際に使われる金属触媒からコンタミがあるリスク
・サプリの栄養素をステアリン酸塩で加工することによる吸収率低下
といった問題が挙げられる。
『ステアリン酸マグネシウム(植物由来)』なんて記載を見たら、
「ほう、マグネシウムがオマケで入ってるのか、しかも植物由来で健康に良さそうじゃないか」って、思ってしまいかねない。業者側もこのミスリーディングを狙ってるんじゃないかな。
事実は真逆だっていうね。
健康のためによかれと思ってサプリを飲んでいるのに、それで体を害するなんてことは絶対に避けたい。
みんなが使ってるメーカーだから安心、有名な先生が勧めてるメーカーだから安心、とは限らないから、気をつけよう。
2019.7.13
みなさんの身の回りで、人生の一時期、何かのスポーツに熱中してきた人(あるいは現在熱中している人)はいますか?
その人、どうですか?
人間的に、いい人だと思いませんか?
スポーツを通じて、心も体も鍛えられていると思いませんか?
僕の周りにいるスポーツ経験者は、みんなメンタルが強い印象だ。
だから、たとえば新卒の採用面接で、運動部出身者が優遇されるのは個人的にはありだと思う。
「4年間アニメ研究会に入っていました」という人と、「4年間ラグビー部で頑張ってきました」という人が並んだら、別にアニメを差別する気は全然ないけど、新卒採用担当者が後者をとりたくなるのは当然だと思う。
前者が採用担当者にアピールするには、何かよほど形になるもの(同人誌を企画・編集する能力とか、絵が超うまいとか)がないと難しいだろうな。
スポーツが人間のメンタル・タフネスに及ぼす影響を調べた研究。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0191886907004175
メンタル・タフネス(精神の強さ)という言葉は、何となく使われているが、この概念をしっかり理解するには、スポーツ経験者の観察が有用である。
677人の運動選手(男454人,女223人,年齢15〜58歳,平均年齢22.67歳,標準偏差7.2歳)に協力してもらい、
(a)メンタル・タフネスと困難への対処、(b)メンタル・タフネスと楽天性、(c)困難への対処と楽天性
各々の関係性について調べた。
メンタル・タフネスは10項目中8項目で困難への対処および楽天性と関連があった。
特に、メンタル・タフネスが高い人ほど、困難に対するアプローチ戦略(イメージトレーニング、克服への努力、思考のコントロール、論理的分析)を使おうとし、逆に、困難に対する退避戦略(距離を置く、気をそらす、あきらめる)を使う頻度が減少した。
どんなスポーツであれ、苦しい状況というものがある。
その状況をどう乗り越えるか。頭をフルに使って、窮地を脱しようとする。
見事ピンチを切り抜け、勝利することもあれば、残念ながら破れることもあるだろう。
スポーツをするということは、そういう状況に常に身を置く、ということである。
そしてスポーツで培ったそういう経験は、上記の研究で示されているように、実生活でも決してムダではない、ということだ。
スポーツを通じてメンタル・タフネスを鍛えた人は、日常生活の困難に際しても、逃げない。しっかり向かい合い、克服しようとする。
身近な人の例
・ごうちゃんは中学時代、テニスがうまかった。うますぎて、他の部員と差がありすぎて、まともな練習にならなかったほどだ。加古川市の大会では敵なし。優勝の常連。東播大会になると、チラホラ敵わない人がいて、それでもベスト8。県大会ではなかなか勝たせてもらえなかった。
・A氏は柔道の名門一家の生まれ。青春のすべてを柔道に捧げ、高校時代には兵庫県大会で優勝。大学は柔道推薦で進学した。全日本でも上位入賞し、ソウルオリンピックの強化選手に選ばれた。
A氏、練習試合でソウルに行ったことがある。韓国の選手と試合をした。練習試合とはいえ、お互い本気。特に向こうは日本人相手ということもあって、死ぬ気で勝ちに来る。「妙に強いなぁと思ってん。結局俺が勝ったけど。その人、ソウルオリンピックで金メダルとったわ」
しかし選手層の最も厚い階級だったこともあって、オリンピック出場はならなかった。(後の金メダリストに勝ったのにオリンピックに出れないっていう^^;)
・えびは僕の小学校の同級生。高校時代ボクシングに出会い、夢中になった。ミット打ち、スパーリング、走り込みなど、単調な練習を黙々とこなしていくなかで、自分の体を、そして心を、作っていくことを学んだ。
高校3年生でプロテストに合格。プロになってからも勝ち星を重ね、ついには世界ランカー(WBC世界ライトフライ級17位)にまで登りつめた。しかし人間は、勝ち続けることはできない。いつか負ける日が来る。そして引退を決意する日も。
4年前の試合を最後に引退し、今はバーテンダーとして第2の人生を歩む。
すごい人というのは、どこか遠くにいるんじゃなくて、案外身近にいるものだ。
ごうちゃんもA氏もえびも、分野はそれぞれ違うけど、共通するのは、皆、スポーツから人生を学んだ、ということだ。
勝つためにトレーニングする。いざ本番、戦略が奏功して勝つこともあれば、相手にしてやられて、窮地に追い込まれることもある。もがき、苦しむ。そのまま破れることもあれば、何とか勝利をおさめることもある。ただ、勝ち続けることはできない。いつか、必ず破れる。
そう、これは、ほとんど人生そのものだ。
何か一つのスポーツをやりこんだ人というのは、その競技を通じて、人生を学んでいる。その競技で学んだことは、その競技だけで閉じているんじゃない。人生にも応用が効く。人生で苦しい状況になれば、コートの上で、畳の上で、リングの上で、苦しかったときの経験が生きる。
スポーツ経験者のメンタルがタフなのは、至極当然のことだ。
そうやろ、ごうちゃん。
「あっちゃん、ちょっと待ってくれ。えびちゃんやA氏は知らんけど、俺は違う。
俺はセンスだけでやってた。自分でいうのも何だけど、運動神経抜群だから。野球でもゴルフでも、何やっても人並み以上にうまい。
テニスも、正直そんなに努力してない。別に誇って言ってるんじゃない。
筋トレが嫌いだった。強いショットを打つためには、筋力がいるのはわかる。でも単調な苦行みたいな筋トレが嫌いで、手を抜いてた。
1試合ずっと集中力を切らさないためには、その集中力を支える体力が必要で、そのためには走り込みが必要だっていうのはわかる。でもムダにしんどいことが嫌で、サボってた。
俺はそういう性格だから、県大会まで、なんだと思う。センスにあぐらをかいたプレーで行けるのはそこまで、っていうことだよ。全国大会に行くような人は、センスだけじゃなくて、血のにじむような努力をしていると思う。えびちゃんやA氏もそうだろう。
俺は努力が嫌いだった。強い相手に勝つためには、今の自分にどういうことが必要なのかわかる。でもそういう努力をしなかった。
俺にとって、テニスは中学まで。それ以降、一切やってない。
えびちゃんやA氏はそうじゃないだろう。一線を引いた今も、えびちゃんはアベマTVの企画で戦ったりしてるし、A氏も柔道教室で指導したりしてる。
もちろん、お遊びのテニスぐらいならやるよ。でも、真剣なテニスはもうゴメンだな。
実をいうと、テニスの試合を見ることもできない。錦織とか大坂なおみとかテレビでやってても、絶対見れない。それは、一つには、真剣に見入るとプレーヤーの気持ちがわかって、つらいから。『今苦しいだろうな』とかわかるから、片手間に見れない。見るとぐったり疲れてしまう。えびちゃんはそんなことはない。きのうもバーで普通に村田諒太の試合とか見てるでしょ。ああいうことができるのは、ある程度やりきった人だからだよ。
テニスの試合を見れないのはもう一つの理由がある。こちらのほうが大きいかもしれない。俺は思うんだけど、すべてを捧げなかった人は、それ以後むしろその競技を敬遠するようになるんじゃないかな。怠惰に流れて戦わなかった自分への後悔、磨けばもっと光ったかもしれない才能、あり得たかもしれない輝かしい未来。テニスから逃げたみたいでさ、そういうのがつらいんだ」
勝つ喜び、負ける悔しさなど、スポーツが教えてくれることは多い。
しかし、そのスポーツとの『別れ方』がこじれると、妙に尾をひくことになる。
そういうところは、女の子との別れ方に似てるねぇ^^;
2019.7.11
自閉症は1960年代には数万人に1人の発症率で推移していた。「ものすごく稀な病気」だったわけだ。
しかし今や、数十人に1人、つまり学校の1クラスに1人はいる「どこにでもある病気」になった。
ざっと百倍の増加ということになる。
これだけ急激な増加なのだから、必ず原因がある。
しかし今なお、原因は不明のまま。
あり得ない。
こんな異常事態が、放置されていいわけがない。
国は何をやっている。
医学者は、統計学者は、何をやっているのか。無能も甚だしい。
子供は国の未来。
国は原因究明に向けて、早急に対策を打つ必要がある。
「無能ですって?とんでもない。厚労省としては、自閉症の原因がワクチンにあることはとっくの昔から把握しています。しかしそれを公言することはできないんです。国民の健康福祉よりも忖度せざるを得ない諸事情(アメリカの意向、製薬利権その他からの外圧)があって、その事実は一般には公表できません。
ワクチンには疾病の予防効果などほぼ皆無で、それどころか自閉症だけでなくアレルギー、膠原病など様々な疾患の発症リスクを上げることがわかっています。
アジュバントとして水銀とかアルミが入った溶液を、免疫系が未熟な子供の中に直接注入するんですよ。害がないわけないじゃないですか。そうと知っていながらも、厚労省としては非常に不本意なことですが、ワクチン推奨の姿勢を取らざるを得ないんです」
ふと、そんな推測がよぎったけど、僕の妄想に違いない笑
そう、自閉症の増加の原因は、いまだに謎、ということになっている。
医学も統計学も、なんて無力なんだろう。情けないね。
我が子が自閉症を発症したら、蔓延する現代の奇病に罹患した不運を嘆くしかない。
が、全くなす術がないかといえば、そんなことはない。
発症する可能性のある行為を受けないことがまず第一だけど、不本意ながら受けてしまい、かつ、自閉症になったとしたら、どうすればいいか。
こんな研究がある。
バーナード・リムランド博士は、190人の自閉症児に対して24週間に渡ってビタミンを服用させる研究を行った。
この研究を行うにあたって、まず、患児のご両親の許可をとった。さらに、主治医の許可も必要だが、リムランド博士、ここで強い反発に出くわした。「ビタミン?そんなもの、私は断じて認めない。そんな研究には協力できない」そういう先生が多くて、当初自閉症児を300人集めたにもかかわらず、結局研究に参加するのは190人だけとなった。
研究の最初の5週間は、導入期。ビタミンの錠剤を、ちょっとずつ増やしていく。
1日10錠を飲む期間を12週間続けたら、次の2週間は休薬期。サプリを飲むのをきっぱりやめる。その後再び、1日10錠のサプリを復活してもらう。
サプリの内訳は、以下の通り。
ビタミンC 1000mg、ナイアシンアミド(B3) 1000mg、ピリドキシン(B6) 150mg、チアミン(B1) 5mg、パントテン酸(B5) 50mg、葉酸 0.1mg、ビタミンB12 0.01mg、パラアミノ安息香酸 30mg、ビオチン 0.015mg、コリン 60mg、イノシトール 60mg、鉄 10mg。
ビタミンにかかる費用は1ヶ月あたり約10ドルだった。
期間中、ご両親と主治医にお願いして、定期的に患児の症状をレポートにまとめてもらった。自閉症の症状が、ビタミンの服用によってどれぐらい改善するか、また、休薬によってどれぐらい悪化するか、を報告してもらい、その程度を分析した。
全体的な結果として、190人のうち86人(45%)で大幅な改善、78人(41%)で適度な改善、20人(11%)で変化なし、6人(3%)で悪化となった。
つまり、栄養サプリの摂取によって自閉症児のおよそ4分の3に好ましい効果があり、逆効果だったのは3%だけだった。
一般に自閉症に対して、薬の適応はない。エビリファイやSSRIを使う医者もいるが、もちろん効かない(一桁年齢の子供に使う薬じゃないでしょうが)。
しかし上記のように、リムランド博士の研究によると、ビタミンの投与がかなり著効したというんだな。親や主治医の観察に基づく研究だからエビデンスレベルは高くはないけど、意味のある研究だと思う。
てんかんにビタミンB6の投与が著効することがある。つまり、何らかの機序で神経系を保護する働きがあるようだ。
この点に着目したリムランド博士、次なる研究を計画した。「前回の研究はすごく大変だったけど、RCTじゃないから説得力ないとか散々言われた。今度はぜひともプラセボ対照二重盲検でやりたい。さらにクロスオーバー形式にして、エビデンスレベルを高めよう」
https://europepmc.org/abstract/med/345827
15人の自閉症児を被験者として、実薬(ビタミンB6)群とプラセボ群に振り分けた。B6群には、各々の年齢や体重に応じて1日75〜800mg投与した。一定期間後、実薬群とプラセボ群を入れ替えた。結果、15人中10人でビタミンB6が有効、1人で不変、4人で悪化、となった。
リムランド博士が自閉症の研究に没頭したのは、純粋に科学者としての好奇心からではなく、実は多少、私情がからんでいる。自分の息子が自閉症だったのだ。
彼はMMRワクチン(三種混合ワクチン)が自閉症の原因だと考えた。アメリカ自閉症協会を立ち上げ、本の出版や講演を通じて、ワクチンの危険性を啓発した。
当然、巨大組織からにらまれ、様々な妨害にあうことになった。
それでも、晩年まで自説を主張し続けた。
「ワクチンを打たせてしまったがために、子供がこんなことに。私の無知のせいで」と自責の念を抱える親御さんがいる。済んだことは悔やんでも仕方ない。それよりも、前を向いて行かないといけない。つまり、「これからどうするか」のほうがはるかに重要だ。
しかし、ここでエビリファイやフルボキサミンに頼ってしまうようでは、子供の未来は明るくない(こういう親は、無知を悔いるのが妥当かもしれない)。
ビタミンは、一般の薬と違ってほとんど副作用はない。上記のビタミン以外にも、フォスファチジルセリンや有機ゲルマニウムなど、有効性が示唆される栄養素はほかにもある。まずはビタミンを試してみるべきだろう。
参考
“How to Live Longer and Feel Better”(Linus Pauling著)