いろいろな科があるよね。内科とか外科とか精神科とか。
そのなかでも、本当に患者に貢献している、と言えるのは、救急と形成外科の二つだけじゃないかな、という気がしてる。
救急は西洋医学の圧倒的な得意分野で、というかむしろ、西洋医学のとりえはここしかないんじゃないかな。
もともとは戦場で生まれた医学。戦場だから、長期的な副作用とかはひとまず考えなくていい。まず、循環や呼吸を安定させ、死なせないようにするのが最優先。
点滴などで水分や栄養補給も同時に行って、体力を回復させる。
こうして回復した兵士を、可能なら再び前線に送り出す。
体を一種の機械と見る還元主義的な見方も、こういうピンチの状態では、それなりの説得力があると思う。
でも、内科となるとまるでダメなんだな。精神科はもっとダメ。
慢性疾患に対しては西洋医学は無益であるばかりか、はっきり有害だということが、データでも示されてる。
病院がストライキを起こせば、患者の死亡率が下がった、という統計がある。1970年代のものだけど、当然西洋医学の本質は現在も変わっていないから、今も意味のあるデータだと思う。(ただしこのストライキ中も救急だけは例外で、稼働していた。)
「まず害をなすなかれ」という医療の原則があるけど、まず害をなしている、というのが西洋医学の正体だろう。
形成外科の何がいいって、このヒポクラテスの戒めを比較的守っているところ。
つまり、形成外科というのは(特に美容整形は)、あってもなくても患者の命に関係ないような科で、そもそも病人を相手にしていない。そこがいい。
たとえば乳癌のオペ後に、形成外科が入って、そのまま乳房再建術に移行したりする。乳房のあるなしは、生存に直結しないから、やらなくてもいいようなものなんだけど、これは生存のためじゃなくて、患者の生活の質を上げるための処置なんだな。
目が一重であろうが二重であろうが、体の代謝には全く影響しないけど、目をちょっといじるだけで、人生が大きく変わる人がいる。
美容整形に何百万何千万とつぎ込むまで行くとやばいけど、ちょっと目をいじっただけで自分らしく堂々と生きられるようになるのなら、それってすばらしいことだと思う。
単に外見が変わるだけじゃない。
見た目は、れっきとした「資産」だって、みなさん知ってますか。
1.経済的資産(土地、建物)
2.個人的資産(学歴、資格、既往歴(←負債だけど))
3.社会的資産(人脈、SNS)
4.美的資産(見た目、服装、装飾)
つまり、ルックスは第4の資産と言われてる。
男の場合は、3とか4がいまいちでも、1とか2を高めて行けば、人生ある程度勝負できるというところがあるけど、女性で4の資産額が少ない、というのは、人生かなり生きにくくなる可能性がある。
見た目を資産、とする考え方って、これまで、差別につながるんじゃないかということで、何となく公の場で議論することさえはばかられるようなところがあったんだけど、この前東京で行われたオーソモレキュラー医学会の講演で、近畿大学の山田秀和先生がこの問題を真正面から議論してて、おもしろかった。
ちなみに、栄養療法は、4の資産力を高めてくれます。なぜって、栄養療法は、アンチエイジングのための栄養補給とほとんど同じで、美容や抗老化に有効だから。
そもそも美しい肌というのは、代謝の具合をそのまま反映しているので、健全さ(自分がいかに健康であるか、生殖の準備が整っているかなど)を示す鏡でもあります。