罹患率の低い疾患(10万人あたり数人とか)に対して、感度や特異度がすごく高い検査を行なったとしても、あまり意味がない。検査で仮に陽性だったとしても、偽陽性の確率が高いからだ。
特にこういう新型ウイルスで陽性の患者が出ては、現場が混乱する。偽陽性だったとしても、陽性であることを前提に対処せざるを得ない。ベッドが瞬く間に偽陽性の健常者で埋まって、本当に必要な患者が入院できなくなるかもしれない。
罹患率の低い疾患に対する検査の無意味さは、医者なら誰でも知っている。このあたりは国家試験に頻出だから、みんな学生時代に勉強するんだよね^^
だからテレビで「できるだけ多くの人に検査をして感染拡大を防ぐべきだ」みたいな主張をするコメンテーターは、医者じゃない人(文系の人)が多いでしょ。まずは疫学の基本を勉強してから発言したほうがいい。
今回の新型コロナウイルスについて、実際にどの程度偽陽性が出ているのか、中国から論文が出た。2020年3月5日発表の論文だから、ごく最近のものだ。
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