石油は、化学的には、ほとんどが炭化水素である。
理科は中学までしかやっていないという人でも、炭化水素という字面を見れば、「炭素と水素から成るんだろうな」と当たりがつく。
化学の世界では、炭素Cを含む化合物を有機物と呼ぶ。つまり、石油は有機物、ということだ。
さて、石油はどのようにしてできたのか?
これには有機起源説と無機起源説がある。
有機起源説は石油のなかにポルフィリン構造を持つ物質が含まれていることが、主張の根拠のひとつになっている。ポルフィリンとは動物の血液中のヘモグロビンや植物の葉緑素などを構成している生物体を通して飲み合成される複雑な化学物質であることから、石油は動物や植物の死骸からできたに違いない、という説。
一方、無機起源説は、生物が出現する以前の地質時代にまでさかのぼって、炭酸ガス、水などが地殻中のアルカリ金属に高温・高圧下で反応したり、カーバイトと水からできた炭化水素が地殻内に蓄えられて石油に変化した、という説。
以前のブログでプラウティ大佐の言葉を引用したが、有機起源説では有機物の存在しないはずの地下深くから石油が生成している理由が説明できない。
学校教育では「石油の埋蔵量には限りがある」と教えられる。1972年ローマクラブは「石油資源はあと30年で枯渇する」と表明し、世界に警告を発した。また、有限であることから、世界中の戦争の大きな要因になってきた。
しかし現実を見てみるといい。埋蔵量が限られているはずの石油なのに、なくなる気配がない。それどころか、油田が新たに次々と採掘され、世界の石油埋蔵量は増え続けている。
もういい加減、賢くならないといけない。
「エネルギーを制する者は世界を制する」石油は国際政治の舞台における重要な武器であることを考えれば、石油メジャーにとって、有機起源説、無機起源説、どちらが好都合かは明らかだろう。
限りある資源だからこそ、需要と供給のバランスが崩れれば、希少価値が高まるし、意図的に石油危機のようなパニックを演出して大儲けすることもできる。
「オレオレ詐欺?あんなバカな詐欺に引っかからないよ」と言っている人も、この”もうすぐ石油なくなる詐欺”には見事に引っかかっているわけだ。
そもそも、石油の無機起源説は、周期表の考案者メンデレーエフが1870年代に提唱した。
さらに、20世紀に入って、自然界における元素転換を説いたケルブランは、結晶片岩が石油に変化すると説明した。岩石を構成するシリカやマグネシウムなどが石油になると考えることで、地質学的に謎とされている現象の多くがクリアに説明できる。彼の説によって、石油層がいつも片岩中に平行して存在することの説明もつく。ケルブランは、この元素転換の際に必要なエネルギーは、大地の圧力だと説いている。
以前のブログで倉田大嗣氏の業績について紹介した。倉田氏は廃プラスチックから石油を作ることに成功した。ゴミの山を宝の山に変える、まさに錬金術であり、無資源国家日本を資源大国に変貌させる一大技術だった。この技術を広く日本中に、そして世界へ広めていこう。公害のない世界を作ろう。それが倉田氏の夢だったが、石油メジャーにとってはこんな技術が普及してはかなわない。あえなく潰され、倉田氏は不遇のうちに死去した。
その倉田氏は、石油の生成プロセスについて、著書のなかでこのように述べている。
「多くの学者が、どう考えているかは知りません。私自身は地殻内にある種のゼオライト(沸石)という触媒があれば石油になり、なければメタンガスになると考えています。ゼオライト触媒がどのくらいあるかによって、軽質油になるか、重質油になるかが決まると見ています。(中略)石油の採れている場所を見てみると、例えばアメリカ大陸の中央部分の、地球の誕生以来、一度も海の底になったことのない地層から石油が出ています。無機起源説であれば、埋蔵量が増え続けることも、その昔海ではなかった陸地からも発見されていることも説明がつきます」
学者の頭が、もっと柔軟になってくれれば、と思う。
多くの現象を矛盾なく説明する理論こそ、優れた理論でしょう?
当局への配慮から、優れた理論を放棄して、当局にとって都合のいい理論を信奉し続けるというのは、学問の自殺行為だろう。でもこんなデタラメが、本当に起こっている。
化学界も医学界も、ケルブランの元素転換を認め、学校教育でも教えるようになれば、学問はきっと、もっとすばらしい方向に進歩するに違いない。
しかし、天才は倉田氏の他にもいるものである。
大政龍晋氏は水を振動撹拌することでガスを生み出したり、低エネルギーで元素転換を起こす技術を発明した。
動画では、塩化銅から金を生成する実験を示している。文字通りの錬金術である。従来の化学ではまったく説明のつかない”奇跡”であるが、当の大政氏自身は実に淡々としている。
こんな動画を公開してしまって、どこかの誰かから殺されませんか?^^;
純水を、パラジウムでメッキした羽根で6時間ほど振動撹拌すると、マグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛が生成する。それもごく微量の痕跡量とかではなく、1リットルあたりmg単位で生成する。
試験管のなかで起こるこの現象は、地球の歴史の草創期に起こったことの縮図である。月の引力で水の満ち干が生まれ、それによって水が振動撹拌された。それを何億年も続けることで、様々なミネラルが生起し、生命の出現する舞台が準備された。ゆるやかな、長い年月をかけた元素転換である。
さらに、福島の原子力発電所から今なお漏出を続ける放射性物質(セシウムなど)も、この技術を使えばプラチナに変換できるという。
僕は元素転換のアイデアを、医療に生かせたらな、と漠然と考えている。
鉄のサプリは、活性酸素を生じてしまい様々な慢性疾患の原因になりかねないから、たとえば他のハーブを投与することで生体内で元素転換が起こり、鉄がいい感じに生成し、鉄欠乏性貧血が改善する、みたいなことが理論化できるといいな。
学校教育は正直、変わらないと思う。でもネットで何でも学べる時代なのだから、さっさと真実に触れて、その真実の力で現場から変革していく。
世の中を変えるには結局それが一番早いんじゃないかな。
参考
『水を燃やす技術~資源化装置で地球を救う』(倉田大嗣著)
『地球を変える男~放射性セシウムをプラチナに』(大政龍晋著)