院長ブログ

有機ゲルマニウムと肌

2019.9.26

浅井ゲルマニウム研究所の中村宜司さんから、中村さんの研究チームが学会誌に論文を提出しその論文がアクセプトされた、との報告を頂いた。
できたてホヤホヤ、と言ってもいいくらいに新しい論文だ。
その要約を紹介しよう。

『有機ゲルマニウムは正常な皮膚線維芽細胞の酸化ストレスによる細胞死を抑制する』
https://www.nature.com/articles/s41598-019-49883-7.pdf
「活性酸素種(ROS)は皮膚の細胞によって極めて有害である。ROSおよびその他の刺激から皮膚を守る化粧品を開発する意義は、ここにある。
レパゲルマニウムは合成の水溶性有機ゲルマニウムポリマーである。本研究において我々は、ゲルマニウムが健常人の皮膚線維芽細胞(NHDFs)に取り込まれる様子を同位体顕微鏡検査(isotope microscopy)を用いて視覚化しようと試みた。
さらに、NHDFs内部のレパゲルマニウムの水酸化モノマー(3-(トリヒドロキシゲルミル)プロパン酸(THGP))の内容量を、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC-MS/MS)を用いて決定した。その結果、THGPは用量依存性に取り込まれることが確認された。
次に我々は、ROSによって誘導されるNHDFの死に対するTHGPの予防効果を評価した。遺伝子発現プロフィーリング分析によって、予防効果を確認した。
0.59〜5.9 mMのTHGPを添加することで、キサンチン酸化酵素とヒポキサンチンの反応により起こるROSや、H2O2を加えると起こるROSに起因する細胞死が減少した。
さらに、本研究の意義は、THGPの効果はROSがスカベンジャーとして直接働くことによって生じているのではないことを初めて示したことにある。これは、THGPの作用機序が、一般的な抗酸化物質(たとえばビタミンC)の作用機序とは異なることを意味している。
遺伝子発現プロフィーリング分析によって、THGPが核内受容体サブファミリー4グループAメンバー2(NR4A2)遺伝子(細胞死に関連している)と、インターロイキン6(IL6)およびケモカイン(C-X-C)リガンド2(CXCL2)遺伝子(炎症反応に関連している)の発現を抑制していることが明らかになった。
さらに、H2O2によって誘導されるIL6の産生が、THGPで処置をしておくと抑制されることが示された。
我々の研究結果は、ROSによって誘導される細胞死に対するTHGPの予防効果は抗酸化酵素によるものでもなければ、ROSがスカベンジ(貪食)されることによるものでもない、ということを示している」

有機ゲルマニウムが様々な効果があることは以前に紹介したから、ここでは詳しくは繰り返さないけど、ざっというと、、、
まず、免疫賦活作用。有機ゲルマニウムによって、インターフェロンγの産生が高まり、NK細胞やマクロファージが活性化する。こうして抗腫瘍作用が発揮される。
さらに、痛みの抑制作用。熱傷や癌による痛みに対して著効する。
有機ゲルマニウムの鎮痛作用は、NSAIDsやモルヒネによる鎮痛の機序とまったく違うのが興味深い。
そもそも、癌性疼痛というけど、癌になるとなぜ痛むのか?
悪性腫瘍は周辺の正常な組織を侵食して増殖していく。その際、健康な細胞が破壊され、細胞内にある核酸やATPなどが飛び散る格好になる。
「ATPは生体内でのエネルギー通貨」というのは高校の生物で習っただろう。しかしATPが有用なのは細胞内にあってこそで、ひとたび壊死した細胞から漏出すると、発痛物質として作用する。有機ゲルマニウムには、このATPの暴走を鎮める働きがある。
癌の痛みに苦しむ患者にとって、モルヒネは大きな救いになるが、モルヒネは便秘や吐き気など副作用も強い。有機ゲルマニウムの併用によって、モルヒネの使用量を減らすことができる。
ヤケドにも有機ゲルマニウムが有効だ。患部に直接塗布すれば、鎮痛作用はもちろん、創傷治癒促進効果があることがわかっている。傷の治りが早くなるし、しかも瘢痕化せすにきれいに治してくれるのだから、使わない手はないだろう。
ちなみに以前紹介したように、生ローヤルゼリーを塗るのもいい。
ただ、有機ゲルマニウムと生ローヤルゼリーの併用がどう作用するのかはわからない。併用によって相乗作用が生まれるとすれば素晴らしいことだけど、ひょっとしたら相殺する可能性もなくはない。もし相乗作用があるのなら、化粧品あるいは軟膏として、極めて理想的なものができると思う。

ヤケドやキズのような弱った組織に保護的に働くぐらいだから、健康な組織に塗布しても無害であることはもちろんだ。有機ゲルマニウムは、化粧品に使用可能な成分として認可されている。
上記の論文は、平たくいうと、「有機ゲルマニウムがなぜお肌にいいのか」を科学的に追求したものだ。
「活性酸素が正常な皮膚組織を破壊してしまうところ、そこに有機ゲルマニウムがあることで、細胞死を抑制することができる。たとえばビタミンCにも同様な作用があるが、有機ゲルマニウムは、ビタミンCが活性酸素のスカベンジャーとして作用しているのとはまた別の機序で抗酸化作用を発揮している」
これが今回の発見の骨子だ。

ところで、当院では浅井ゲルマニウム研究所で作られた有機ゲルマニウムを扱っている。
浅井ゲルマニウム研究所の有機ゲルマニウムは、他社製品と製法が違う。
他社が二酸化ゲルマニウム(毒性あり)を経由して有機ゲルマニウムを精製するのに対して、浅井ゲルマニウム研究所では多結晶ゲルマニウム(毒性なし)から有機ゲルマニウムを精製するので、毒性の生じる余地がない。
ただ、その分費用がかかり価格に転嫁せざるを得ないのが難だが、品質にとことんこだわるのが有機ゲルマニウムの生みの親、浅井一彦氏の意志を継ぐ研究所の自負だ。
僕のクリニックで浅井ゲルマニウム研究所の商品を扱うにあたって、中村さんにひとつ、注文したことがある。
「有機ゲルマニウムの質自体が、他社製品よりも優れていることはわかったのですが、サプリとして加工する際に使う添加物は何とかならないものでしょうか。敏感な患者は、こういう添加物も気にすると思いますので」
と言ったところ、ありがたいことに、中村さんはこのわがままを聞いてくれた。
院内での取り扱い専用で、添加物を一切含まない純粋有機ゲルマニウム100%を特別に作ってくれたのだ。

この有機ゲルマニウムは、他では買えません。
興味のある方は、ぜひ当院に来てご相談を!