院長ブログ

有機ゲルマニウム1

2019.5.29

以前、有機ゲルマニウムの有効性について当ブログで紹介した。
そのブログのなかである論文を引用したところ、なんと、その論文の著者ご自身から僕にファックスで連絡があった。
「浅井ゲルマニウム研究所の中村宜司と申します。
ゲルマニウムをブログに取り上げていただき、また、拙著の論文も引用紹介いただき、光栄に思います。
もしよければ、貴院に一度お伺いして、情報交換できれば、と思うのですがいかがでしょうか」
まさか論文の著者その人から連絡があろうとは夢にも思わない。
世界ってこんなに狭かったっけ?笑

世界で初めて石炭からゲルマニウムを抽出し、高純度に精製することに成功した浅井一彦氏は、ゲルマニウムの人体への治療効果に注目し、生涯をゲルマニウムの研究に捧げた。
浅井ゲルマニウム研究所はその浅井氏の意思を受け継ぐ組織であり、そこでは現在も有機ゲルマニウムの有効性の機序を解明しようと、日夜研究が行われている。
中村さんはその組織の取締役である。同時に、現役の研究者でもある。
世界一有機ゲルマニウムに詳しい人、と言っても過言ではない。
そんな人から直接お話を伺える機会なんて、普通はあり得ないことだ。
二つ返事でオファーを受けた。

中村さんの話
「ネットをざっと見ましても、有機ゲルマニウムに関する情報はずいぶん錯綜しているように思われます。毀誉褒貶が相半ば、という感じです。
一番の原因は、かつて悪質な業者が無機ゲルマニウムを偽って有機ゲルマニウムとして販売し、死者が出たことにあります。
無機ゲルマニウムは長期大量投与で致死的な腎不全を起こしますが、有機ゲルマニウムにはそのような毒性はありません。
様々な試験(単回投与、反復投与、抗原性、生殖毒性、遺伝毒性、皮膚毒性など)で毒性のないことが示され、安全性は極めて高いことが証明されています。
現在、有機ゲルマニウムを製造販売するメーカーは国内に4社あります。どれがいい、悪い、とはあえて申しません。
ただ、多くのメーカーは二酸化ゲルマニウム(毒性あり)をハロゲン化するプロセスを経て有機ゲルマニウム(毒性なし)を製造しています。
一方、当社は多結晶ゲルマニウムを直接精製し、そこから有機ゲルマニウムを得ますので、毒性の生じる余地がありません。
二酸化ゲルマニウム経由とはいえ、純度100%であれば、まぁ問題はないのですが、当社は浅井の開発した方法にこだわっています。
その分製造にお金がかかる点がネックで、消費者の財布に負担をかけてしまうのですが、それでも、本物を提供したいと思っています。
当社は相当な資金を費やして、私を含め研究者が有機ゲルマニウムの研究に取り組み、論文を生み出していますが、他社にはそういう研究施設を備えたところはありません。
他社は、二酸化ゲルマニウム経由のプロセスで製造費を安く抑え、かつ、Ge-132を名乗っています(これはもともとは浅井ゲルマニウム研究所での開発番号です)。
独自の研究がないどころか、当社のパンフレットをそのまま利用している他社さえあります。
誤解のないように申し添えますが、「他社製品は有害だ」、と言っているわけではありません。
有機ゲルマニウムによって、病気に苦しむ人が一人でも多く救われれば、というのが浅井の願いでした。
このようにゲルマニウムを扱う業者が複数あり、患者、業者ともに共存共栄の関係になれれば、これはむしろ浅井の望むところかもしれません。
しかし、こういう他社と市場で競合していくことは、実に骨の折れることです。

現在の製薬企業のスタイルは、一病一薬が基本です。つまり、ひとつの病気、たとえば高血圧に対して、血圧を下げる薬を作ろう、というように。
しかし浅井の生み出した有機ゲルマニウムは、そうした医薬品のカテゴリーに収まるものではありません。
免疫賦活作用、抗酸化作用、抗炎症作用など様々な効果があって、有効性を示唆するデータは無数にあります。
しかし厚労省から薬としての認可を受けるには、「万病に効く薬」として申請するわけにはいきません。
そこで、別会社が有機ゲルマニウムの分子構造に若干の修飾を加えたプロパゲルマニウム(医薬品名はセロシオン)という慢性肝炎の治療薬として申請し、厚労省の認可を得ています。
ただ、その製造販売権を持っているのは当社ではありません。
そして当社は、有機ゲルマニウムを医薬品としてではなく、食品(および化粧品)として扱っています。
このあたりの事情は入り組んでいるため、ここで詳述することは控えます。

有機ゲルマニウムの作用については非常に多岐にわたるのですが、何をお話ししましょうか。
有機ゲルマニウムを飲み始めると、まず、わかりやすい変化として、便の色が変わります。
便秘の人は固くて、黒みがかった茶色の便の人が多いですが、黄色い軟便になります。尿の黄色味も増します。
なぜこのような変化が起こるのか。
有機ゲルマニウムによってマクロファージやクッパー細胞が活性化し、老化した赤血球が網内系で除去されます。
赤血球の内容物であるヘモグロビンが分解されてヘムになり、これがビリルビン、ウロビリノーゲンへと代謝されます。
ウロビリノーゲンは酸化されるとオレンジ色に着色されてウロビリンになって、便中に排出されます。
つまり、古い赤血球の破壊亢進に伴って、ビリルビンやウロビリンが増加していることが、便の色が変わることの原因であるわけです。

「赤血球が破壊される?体に悪いんじゃないか」と思われるかもしれません。
しかし有機ゲルマニウムを継続的に摂取している人の血液データを見ても、ヘモグロビンやヘマトクリットの低下は見られない。
つまり、単なる破壊というよりは、代謝の亢進であって、新しい赤血球が次々と産生されているわけです。
赤血球の寿命は120日とされていますが、「長生きならいい」というものではありません。老化した赤血球は連銭形成を起こしやすく、肥大化し、末梢の微小血管を通りにくくなっています。
古い赤血球には体内から退場してもらい、新しい後進が生まれ育つことが必要なのですが、有機ゲルマニウムの仕事はまさに、赤血球の「破壊と創造」です。
浅井は著書に「ゲルマニウムが酸素の代わりをすることで、体内の酸素が豊富になり、様々な効能をもたらすのではないか」と書いています。
これは現在の目から見て不正確な表現です。ゲルマニウムに酸素運搬能はありません。
しかし、ゲルマニウムが赤血球の代謝を亢進し、酸素供給能が高まるわけですから、結論的に浅井の予見は当たっていたと言えます」