きのうは姉とごうちゃんと一緒に、エグザイルのライブを見に行って来た。
別にエグザイルのファンというわけでもないんだけど^^;
すごくいい席だった。アリーナ席で、通路側。
手を伸ばせば、エグザイルに触れられる、とまではいかないけど、掛け声をかければ確実に届く距離。
ライブ前日にはこのライブのチケット、ネットのオークションで12万円とか、あり得ない金額がついててビビったなぁ。
ファンはこれだけのお金を出しても見たい、ってことだよね。
全然ファンでもない僕がこんなにいい席に座って、何か申し訳ない感じがしたよ^^;
僕の座っている席から会場を見上げると、5階席あたりなんて米粒のように見える。
逆に、5階席の人から見れば、舞台の上のエグザイルも米粒のようにしか見えない、ということだろう。
野球やサッカーをスタジアムで見た経験のある人ならわかると思うけど、客席からの観戦って、俯瞰で見るにはいいけど、選手の表情とか得点の経緯とかよく分からなくて、テレビこそが正直一番のアリーナ席だよね。
こういうライブでも同じだと思う。
でも、ファンはあえて高い金を払って、ライブに来る。あとでDVDで見るほうがよっぽど質の高い映像楽しめるのに、ファンは会場までわざわざ足を運ぶ。
なぜか。
場の空気を共有したい、ということなんだろうね。
たとえ米粒ほどのサイズにしか見えなくても、目の前で、ATSUSHIが、TAKAHIROが歌っていて、その声が自分の耳に届いている。憧れのエグザイルと、今、同じ時間を共有している。これこそがライブの魅力なんだと思う。
会場はものすごい人だかりだった。
すでに開演の2時間ぐらい前から、京セラドーム前駅からドームまで行列ができているような状態で、お祭り騒ぎだった。
何と、4万8千人がこのライブを見に集まったという。
しかもほとんどが女性客。男の客はいないことはないけど、チラホラいるぐらい。
ライブ中、女性客たちが熱狂的に旗を振ったり叫び声をあげているなかで、僕は冷静に舞台を見つめているものだから、周囲からちょっと浮いてたと思う。
別に気持ちが冷めているわけじゃない。体揺らしたり掛け声かけたりはしないけど、統率のとれたダンスの見事さに感心したり、歌に耳をすませたり。じっと静かに楽しむのが僕なりの楽しみ方なんだ。
でもアリーナ席の通路側という、演者からもよく見える席で、こういう男性客は、演者にとっても異質に見えるようで、僕の前で踊るメンディーとやたら目があったな笑。『ki.mi.ni.mu.chu』って曲のサビにあわせて指差されるもんやから、俺に夢中なんか思った笑
バラードのような静かな曲は楽しめた。でもダンス調の激しい曲は、すぐ目の前に音響装置があってそこから爆音が出ているものだから、ほとんど「耳への暴力」といった感じで、あんまり楽しめなかった。音がデカすぎて割れてるし。
舞台を照らす光やレーザーの演出は見事だったし、舞台の上方にある液晶画面に映る映像もすごい迫力だった。
ただ、アリーナ席のデメリットか、デカすぎる音だけはきつかった。
一応医者のブログだから医学的なことに触れておくと、こういう音に毎日被曝していると(そう、「被曝」って表現が適切なレベル)、難聴になるよ。
自衛隊での射撃訓練が原因で音響外傷を呈したっていう症例報告。(https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology1968/38/1/38_1_54/_pdf)
目の前を、エグザイルというスーパースター達が普通に行き交って、踊ったり歌ったりしているのを見るのは、妙な気分だった。
目の前にTAKAHIROがいる。確かに男前なんだけど、街ですれ違ってもその人と知らなければ、何も感じないだろう。
でも同時に、彼の映像が舞台中央上方の液晶画面にも映っているんだけど、それを見ると確かにスターって感じがする。
肉眼で見た姿は特にオーラも感じない普通の人で、画像越しに見ると芸能人のオーラを確かに放っているような感じがする。
この感覚がすごく不思議だった。
職業的に人間の体を物質的なものとして見ることに慣れすぎてしまって、生身の体に物語とかスター性とかを見出すことができなくなったのかな。
むしろ物語はテレビや画像のなかにこそあって、物理的な肉体にはドラマなんてないんだ、という考え方になじみすぎてしまったのかな。
ライブ終盤、ドーム上空から、キラキラ光る無数のテープが降ってきた。皆、そのテープを奪い合った。何であんなもん取り合うのかな、と思ったけど、横にいた姉もそのテープの奪い合いに参戦している。なんでそんなの拾ってるの?
「売れるねん、これ。ネットオークションで」
もうね、なんだかいろんな意味でもういいかなと思った^^;
ライブはお腹いっぱい。
多分、僕にはこういうライブは性に合っていなくて、家で静かに鑑賞するほうが好きなんだと気付かされました笑