きのうは夏至だった。
一番長い日だ。
でも、一番暑い時期はもうちょっと先で、7月とか8月だ。
このズレがおもしろいと思う。
これは夏至に限らず毎日のことだけど、太陽高度の最も高い正午が最も気温が高いわけではなく、気温が一番上がるのは大体午後2時頃だったりする。
1日の変化の具合と1年の変化の具合が相似形になっていて、フラクタルなものを感じる。
精神世界にも同じような現象がありそう。
たとえば、大事な身内を亡くしたとする。意外にその時点では涙とか出なくて、それほど悲しくなかったりする。
でも、2日とか3日とかしばらく時間が経ってから、本当に悲しくなったりする。
感情のピークは、身内の死という最もショッキングなその瞬間ではなく、ちょっとタイムラグを置いてから来るみたいだ。
僕は趣味で数学をよくするんだけど、ハノイの塔っていう問題を考えていて、この問題を一般化してグラフを使って考えるとシェルピンスキーの三角形というフラクタル図形が現れると知って、驚いた。
パスカルの三角形を偶奇で色分けしてもシェルピンスキーの三角形が現れて、数学のあちこちにこのフラクタルが出てくる。
人間の血管の分岐とか、腸の内壁とかも三次元のフラクタルで、数学だけじゃなくて、世界のあちこちに見られる構造なんだな。
目に見える世界だけじゃなくて、人間の内面世界にもフラクタル的なものがあるかもしれない。